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「ヒートテック」はまだまだ売れるか

合繊主体の保温肌着の限界

2012年10月23日(火)

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 朝晩は肌寒い日が増えてきた。そろそろ保温肌着が欲しくなってくる時期である。そこで、今シーズンの保温肌着市場について考えてみたい。

肌着メーカーは天然素材に回帰

今春に開催した肌着メーカー各社の展示会では「天然素材志向が強まる」との見方が大勢を占めた。肌着メーカーの展示会は半年前に行われるのが通例であり、ちょうどこの時期は、来春夏向け商品の展示会が開催されている。来春夏向け商品でも各社は「天然素材志向は継続する」と読んでおり、グンゼもアングルも綿100%や綿混、麻などの天然素材を使用した商品を打ち出していた。

 昨年秋冬まで保温肌着といえば、合繊機能素材主体の商品が市場を埋め尽くしていた。その嚆矢となったのはユニクロの「ヒートテック」である。

 それまで高価格だった保温機能性インナーを低価格ゾーンに引き下げた。今秋冬物のヒートテックインナーの素材組成を見てみると、ポリエステル34%、レーヨン33%、アクリル27%、ポリウレタン6%(メンズ半袖インナーの一例)となっており、すべて合成繊維で製造されている。レディースやキッズは混率が変わるが、使用素材に大きな違いはない。

 ユニクロのホームページによると、素材組成がすべて合成繊維となったのは2006年からとなっており、それまではポリエステルとポリウレタンに加えて中空綿(繊維の中心部分が空洞になった綿糸)も混紡していたという。当初、中空綿を使用していたのは、空洞である中心部分が空気層となり、温度を遮断する効果があるからだろう。それと中心部分が空洞であるため、重量も軽くなる。

 ユニクロの「ヒートテック」は今年で誕生10年だそうである。この大ヒットを見て、イトーヨーカドー、イオン、しまむらなどの量販店各社が合繊主体の低価格保温肌着を次々と後追い企画した。ユニクロによると、10年間の「ヒートテック」の累計販売枚数は3億枚。9月下旬に発表した今秋冬の販売目標は全世界で1億3000万枚と、相変わらず強気な計画である。

 しかし、ある大手合繊メーカーの社員は「今秋冬の合繊保温肌着市場はそれほど伸びないでしょう。すでにユニクロが過去10年間に渡って販売してきたため、一人の消費者が数枚以上を所有しています。その上、後追い企画で量販店各社が大量販売したため、かなり広範囲の消費者にまで複数枚行き渡ってしまいました。今後この商品群は大きく伸びないと考えています」と話す。

 筆者が昨年秋冬に店頭を見たところ、「ヒートテック」人気も沈静化した雰囲気を感じた。人気のピークは2008~2010年だったと感じている。これはあくまでも体感だが。

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「「ヒートテック」はまだまだ売れるか」の著者

南 充浩

南 充浩(みなみ・みつひろ)

フリーライター、広報アドバイザー

1970年生まれ。洋服店店長を経て繊維業界紙に記者として入社。その後、編集プロダクションや展示会主催業者などを経て独立。業界紙やウェブなどに記事を書きつつ、生地製造産地の広報を請け負う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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