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10年後、フランスのギリシャ化は不可避

欧州ルポ:フランス&ドイツ編

  • 豊島 逸夫

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2012年11月30日(金)

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 フランスの出生率が上昇している。日本の1.39(2011年)に対し、2.01。『パリの女は産んでいる』とか『フランスの子育てが、日本より10倍楽な理由』という本が出版されるほどだ。

 フランスは子育てへの補助金が厚いという。誰でも第二子からもらえる「子ども手当」が20歳まで月1万6000円。年収300万円以下の低所得の家庭には、妊娠7カ月時点で約10万円。(※『パリの女は産んでいる』著者・中島さおり氏インタビューより)

 しかし、“There is no free lunch!(タダ飯は無い。)”高福祉の分、税金も重い。その高税率の国に、欧州全体の緊縮政策がズシリと効いている。

手厚すぎる年金が財政を食いつぶす

 私は、10年後にはフランスのギリシャ化は不可避と感じており、理由は次のエピソードに尽きる。日系大手企業に勤め、パリの現地法人にも3年ほど籍を置いた知人。60歳を越した今、毎月フランス政府から月1000ユーロ(約10万円)の年金が生涯振り込まれる。

 では、まともにフランスで働き続けた人は、いったいどれだけ貰えるものか。これが全て、国家にとって将来の負債となる。そして、こんなおいしい話を既得権者が手放すはずもない。おそらく、今の子どもたちが支えることになるのだろう。世代間不公平に怒る若者が「オヤジ狩り」に走っても不思議ではない。

 フランスという国は、政治的には欧州域内でドイツと並び「枢軸国」だが、経済的には「周辺国」といえる。

 既にフランス国債はトリプルAから格下げされた。この、経済的難局の中で行われた今年のフランスの大統領選挙。選挙民の選択は「ユーロより雇用」であった。しかし、得票率を見れば、僅差で、民意は、ほぼ真二つに割れた。

 ユーロ維持の為に不可欠な財政均衡達成と、選挙民が求める雇用増加を両立させる経済政策は「構造改革」以外にはない。しかし、それは子ども手当や年金の削減などの痛みを選挙民に強いる。

 私は、ブログで2年以上前から、ドイツをイソップ物語のアリに、ギリシャなど南欧諸国をキリギリスに例えてきた。

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