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おいしい肉の秘密は「道場」にあった

生産現場から店舗まで徹底管理、大阪府の萬野屋・その2

2012年11月8日(木)

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 手頃な価格ながら上質な商品と高い水準の接客で、消費者から高い評価を得ている大阪の焼肉店、萬野屋。前回はIT(情報技術)の活用と情報をすべて公開する経営の姿勢が高水準の接客サービスを支えている様子についてまとめた。今回は商品面について見ていきたい。

 「プロもうなる焼肉屋」。

 これが萬野屋が掲げる経営理念である。追求しているのはプロが食べたい肉。つまり、精肉業者や牧場主が訪れたくなるような、そんな焼肉屋を目指している。

 したがって、単にお客が美味しいと評価するだけではダメだ。おいしい上にコストパフォーマンスも良い店でなければプロは満足してくれない。経費をかけ、店舗を豪華にし、高い牛肉を提供しても、プロは評価しないのである。

萬野屋の店内の様子

生産地ブランドにこだわらない

 松坂牛、神戸牛、前沢牛、飛騨牛、近江牛…。牛肉には全国各地に様々なブランドがある。いずれも歴史と伝統を持つ生産地である。生産量がわずかで、なかなか一般の消費者に目が触れることもない在来牛を飼育する地方の小さな生産地もある。

 日本で流通している牛肉は大まかに黒毛和種とホルスタイン種、そしてそれらの交雑種に分けられる。最も流通量が多いのがホルスタイン種で、成長が速く、単価も安い。黒毛和種は霜降り肉の生産飼育が難しいという。海外では、米国は穀物飼育、豪州は牧草飼育が主流である。日本は土地が狭く、大規模に牧草飼育をすることが難しい。また食文化もあって、穀物飼育の牛が好まれる。

 牛肉の味は生産地以上に、生産環境や飼育方法、餌、血統の違いなどが大きく影響する。工業的に大規模に生産しているところと、目の行き届く小規模な生産者のところで大きな違いが出る。そのため萬野屋では牛肉を見る際に、生産環境と飼育方法を重視している。

 だから生産地のブランドにはそれほどこだわらない。全国各地の生産地を訪ね、生産者と一緒に食事をし、酒も酌み交わし、生産者の人柄も見る。丁寧に飼育してくれる牧場に子牛を預け、餌代や飼育代を毎月支払い、30カ月過ぎた成牛になったところで引き取る。

 市場でのセリを通じて購入する牛肉は品質を必ず確認する。牛肉は他の生鮮食料品と同じように、個体差が非常に大きい。そのため、生産牧場を確認するだけでなく、肉の断面を確認するほか、油の匂いや風味、肉質などをチェックする。

 生産や仕入れだけでなく、解体や牛肉の商品化の方法にもこだわる。

 牧場から引き取られた牛は屠畜場で解体され、皮や内臓、そのほかの部位に分けられる。店舗で消費される牛肉やホルモンのほか小売り分も含めると、現在は1日に20~30頭の牛を屠畜している。

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「おいしい肉の秘密は「道場」にあった」の著者

内藤 耕

内藤 耕(ないとう・こう)

サービス産業革新推進機構代表理事

世界銀行グループ、独立行政法人産業技術総合研究所サービス工学研究センターを経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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