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風力発電拡大へ動き出す日本型インフラ整備

官民共同で送電線網を拡充

2012年11月15日(木)

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 風力発電開発を進めるために不可欠な送電線整備を、国・事業者が特別目的会社(SPC)を作って進めるという政策が動き出そうとしている。電力インフラに国が直接資金を出すのは画期的といえるが、推進するには多くの課題がある。本来は、電力会社が送電線を建設して、投資回収を工夫する方が確実で望ましい。今回はこの問題を取り上げる。

高まる風力発電への期待

 9月に政府が発表した「革新的エネルギ-・環境戦略」は、閣議決定が見送られ、電力供給に関して、原子力・火力を含めてあいまいな点が残った。しかし、節電・再エネについては、2030年時点の具体的な数値目標が示されるとともに、12月末までに具体的な「グリーン政策大綱」をまとめることとなった。

 再エネ発電は、2010年時点の1060億kWhから3000億kWhへと発電量(アワー)ベースで3倍増を明示している。内訳は、水力、太陽光、風力、地熱、バイオマスを含むその他--であり、特に太陽光、風力、地熱が大きく増加する(資料1)。

 20年足らずの期間でこのボリュームはかなり野心的であり、想定しうる目一杯の数値を掲げたとされている。その中で潜在的に余裕・伸び代があるのが風力である。目標値の665億kWhは、約16倍の伸びだ(ドイツは2011年で約500億kWh)。設備利用率2割を前提とすると3600万kWの新規開発が必要になる。風力発電協会は、長期的に5000万kWの開発も目指している。

 風力発電はコスト、1事業当たりのボリューム、開発速度などの面で優位にあり、目標の実現が日本の再生可能エネルギ-普及のカギを握っている。最近の世界の動向を見ても、再エネ開発の主役は風力であり、これと符合する。2011年末で既に2億4000万kWと原発240基分の容量に達している。

 再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)での風力の買い取り価格は1kWh当たり22円である。従来からの開発事業者に加えて、多くの事業者が新規参入を表明している。各電力会社の募集枠をはるかに超える応募が常態化している。昨年度の東北電力の募集枠30万kWに対して324万kWと10倍超の応募があった。

風力ゾーン形成とインフラ整備

 風力発電は、風況のいい場所であっても、近くに送電線が通っていないと開発できない。日本は、現状では電源専用のインフラ(これを電源線あるいは接続線という)は、風力発電の開発事業者が負担することになっており(起因者負担の原則)、電源線の距離が長くなると、採算が取れなくなるからだ。FITで想定するコストにこの電源線建設が含まれている。

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「風力発電拡大へ動き出す日本型インフラ整備」の著者

山家 公雄

山家 公雄(やまか・きみお)

エネルギー戦略研究所所長

日本政策投資銀行でエネルギー、環境などの融資・調査を担当。2009年からエネルギー戦略研究所で再生可能エネルギ-、スマートグリッドなどを研究。中立的なエネルギー・シンクタンクを心がけている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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