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解散総選挙後にらみ、「危険な賭け」に勝った財務省

地方交付税を止め政局のタネつぶしに成功

2012年11月16日(金)

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 どうやら財務省は、「危険な賭け」に勝ったようである。

 野田佳彦首相が党首討論で解散を明言したことから、「特例公債法案」が可決・成立することとなった。自民党は当初、衆議院解散まで一切の審議には応じないという姿勢だったが、途中から戦略変更を余儀なくされたのである。

 自民党が大きく方針転換せざるを得なくなった裏には、財務省の「賭け」ともいえる行動があった。特例公債法案の成立が見通せないとして地方交付税交付金の支給を遅らせたのである。

 交付税交付金は毎年、4月、6月、9月、11月の年4回、全国の地方自治体に分配される。支給遅延の第1弾は今年の9月分。道府県分の約2兆2000億円について、11月まで3カ月にわたる分割払いにしたのだ。「カネがないので一度には払えない」というわけだ。それでも自民党が特例公債法案の審議に応じないのをみると、第2弾に打って出た。11月2日に配るはずだった交付金約4兆1000億円の支給を延期したのだ。「もうスッカラカンで一銭も払えません」という態度をとったわけである。

荒業で地方交付税交付金を止める

 実際の国の懐具合がそこまで危機に瀕していたわけではない。資金繰りだけを考えれば財務省証券の発行などによって資金を調達することは可能だった。自民党幹部や財務省OBの中にも「年度内に特例公債法案が成立すれば問題はないだろう」と考えていた人は少なくない。一部、予算執行を遅らせるというアナウンスはしたものの、霞が関の官僚の給与支払いが遅れたわけでも、国の直轄事業が止まったわけでもなかった。

 財務省の基本姿勢は「財源の裏付けのない予算は執行できない」というものだ。これは財務官僚としての「譲れない一線」という事もできる。だからこそ、特例公債法の早期の成立は必須命題だった。そこで取ったのが、交付税の交付金を止めるという荒業だったわけだ。

 その効果はてきめんだった。

 もともとの交付予定日である11月2日に全国知事会議が開かれたのだが、各県の知事から猛烈な反発の声が上がったのである。

 知事会では城島光力財務相が交付税交付金の遅れについて「迷惑をお掛けしおわびする。法案が一日も早く成立するよう最大限努力する」と陳謝した。これに対し、全国知事会の会長である山田啓二京都府知事が噛み付いた。

コメント7件コメント/レビュー

まあ、解散前の記事だから、あーだこーだ言う気はないけど、結局、野田総理は定数削減を「危険な賭け」(by筆者)に使うことで、男を上げた(気がする)。上のコメントに「一般マスコミには載らない情報ですね」の一般マスコミって何を指しているのでしょうかねぇ。フツウに新聞に書いてありますけどwww。つうか、財務省陰謀論のこと?記事にはそこまで書いていないけど、財務省陰謀論はもうお腹いっぱいです。(2012/11/26)

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「解散総選挙後にらみ、「危険な賭け」に勝った財務省」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

まあ、解散前の記事だから、あーだこーだ言う気はないけど、結局、野田総理は定数削減を「危険な賭け」(by筆者)に使うことで、男を上げた(気がする)。上のコメントに「一般マスコミには載らない情報ですね」の一般マスコミって何を指しているのでしょうかねぇ。フツウに新聞に書いてありますけどwww。つうか、財務省陰謀論のこと?記事にはそこまで書いていないけど、財務省陰謀論はもうお腹いっぱいです。(2012/11/26)

勝ったといえるんですかね? 次にどこが政権取ろうが「財務省は平気で政治を裏切る」とみんな気づいてるでしょうから無理でしょう。 自民党?「結局自民だって民主と一緒だよね」とみんな気づいてますよ。 だから多分、任期は短くとも日本新党のような寄り合い政権が産まれると思う。そして財務省から税務局を切り離して歳入庁を作ってほしいものです。(2012/11/16)

一般マスコミには載らない情報ですね。筆者には高度な情報ルートがあることが推察される記事でした。やはり最高学府を卒業し上級の国家試験に受かった方たちの頭脳、(悪?)知恵は庶民の想像をはるかに超える・・ということでしょうか。まんまと踊らされた自民党、野田総理主演で、あべ総裁は三文役者、地方自治体の首長達はエキストラ、でしかなかったということか。脚本・演出・監督は財務省。大変参考になりました。(2012/11/16)

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