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「病院食はまずい」を覆せ

大阪府の国立循環器病研究センター病院・その1

2012年11月15日(木)

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 病院の食事はまずい。入院生活を経験したほとんどの人が、そう感じたことがあるのではないだろうか。

 実際に多くの病院では、本来温かいはずの料理が冷めている。栄養が第一のため、見た目はあまりよくなく、おいしさも二の次になりがちだ。患者はそれを我慢して食べなければならない。

 もちろん、そうならざるを得ない理由がある。

 病院が提供する最も重要なサービスは治療である。飲食店や旅館のように、料理がサービスの前面に出てくることはない。施設の面で見ても、まず優先されるのは治療や検査のためのスペースであって、できたての温かい料理を提供できる構造になっていない病院も多い。

病院食がまずい理由

 また医療では、健康保険制度によって投入できる経費に制約を受ける。食材原価を上げ、優秀な調理師を多く雇用することで、おいしい食事を提供するといったことは難しい。品質向上のために投入した経費に見合う価格を設定できず、ほかのサービス産業のようにサービスの品質と客単価が連動することもないからだ。

 さらに料理の評判が上がったからと言って、多くの患者が来てくれるわけではない。繰り返しになるが、病院にとって食事は付帯的なサービスでしかなく、その品質を上げても病院がそれによって何か得られるわけではない。

 だが、食べることも大事な治療行為の1つである。人間は食べなければ生きていけない。食べられなくなった時は死ぬ時である。

 最近は技術開発も進み、静脈から人工栄養を投与することも可能になった。しかし、一般的に人工栄養だけで人は元気に生活することができない。人間にとって、特に入院患者にとって、食事は最大の楽しみであり、精神的にも口から物を入れることが大切なのだ。食事が健康の回復に非常に大きな影響を与えていることを、医師だけでなく、多くの人が知っている。

 このような観点から、おいしい病院食の提供に力を入れているのが、大阪府吹田市にある国立循環器病研究センター病院だ。

 1977年に設立された国立循環器病研究センター(国循)は、循環器病の先端研究を通じて原因究明と治療方法の開発を行うだけでなく、同時に高度な臨床を提供する病院も持つ。患者は国内だけでなく、海外からも多く訪れるという。

大阪府吹田市にある国立循環器病研究センター病院

コメント1件コメント/レビュー

減塩と患者の満足をどのように両立させたのか、次回は具体的手法に提示されることを期待します。  また、記事の範囲を超えるが、外食産業や食品メーカーが減塩を率先すべきだと思います。あるいは外食産業で、メニューへの食塩相当量の表示を必須化してほしいと思います。(2012/11/15)

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「「病院食はまずい」を覆せ」の著者

内藤 耕

内藤 耕(ないとう・こう)

サービス産業革新推進機構代表理事

世界銀行グループ、独立行政法人産業技術総合研究所サービス工学研究センターを経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

減塩と患者の満足をどのように両立させたのか、次回は具体的手法に提示されることを期待します。  また、記事の範囲を超えるが、外食産業や食品メーカーが減塩を率先すべきだと思います。あるいは外食産業で、メニューへの食塩相当量の表示を必須化してほしいと思います。(2012/11/15)

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