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米国の大学生だった彼に「日本での就職はない」と決意させた経験

インターンシップで垣間見た米国ではあり得ない日本企業の“実態”

2012年11月29日(木)

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 現在はグーグルジャパンの顔として活躍する徳生健太郎。彼は日本でも屈指の進学校だった高校を中退して渡米。アメリカの大学で学び、シリコンバレーでベンチャー企業を経て、グーグルに入社したが、大学在学中に日本で就職することは考えなくなっていたという。また、大学時代から、後のキャリアに直結する学びの機会を得ている。

 「アメリカの大学は、卒業したら即戦力にならなければいけない、という感覚を誰もが持っているんです。だから、勉強も真剣にやるし、それ以外についても、将来を意識した取り組みを進めている。もっと言えば、早い段階で専門や専攻を絞り込んでいくし、やってみたい方向も定めるんです」

 徳生が大学院を卒業してから就職したのは、剛体力学のシミュレーションをするソフトウェアを作っていた会社だったが、実は大学1年の頃から徳生はこの分野に興味を持っていた。

 「物理が好きだったことと、コンピューターを使って自然の現象を検証したり、シミュレーションをしたり、解き明かしていくということに強い興味を持っていたんです。それで、科学技術計算の方向に進みたいと思うようになりました」

大学を卒業したら成績ではいかに即戦力かを問われる米国

 そして大学3年生の時、コンピューターに本気で取り組もうというチャンスに巡り合う。大学のリサーチラボで、研究を支援するアルバイト募集があり、手を挙げたのだ。

 CAD/CAMというコンピューターデザインのシミュレーションをする研究所だった。単位がもらえるわけではない。アルバイト。募集は大学院生だったが、「やらせてほしい」と頼み込んだ。

 「アメリカで就職する時には即戦力が求められるわけですから、どんな大学で何個Aを取ったか、というよりも、こんなプログラムを書いてこういう結果を出して、と説明した方が断然強いんです。この時は大学を卒業して就職する可能性もあると思っていましたから、大学院生と仕事をして、いろんなプログラムを通じて、普通の授業ではとてもアクセスできないリソースに触れることができるのは、貴重な経験になると思いました。実際、スーパーコンピューターを扱えたのは、本当に幸運でした」

 研究室は、真新しいインテリジェントビルの中にあった。マシーンショップも館内にあって、いろいろな工作機械も使えた。自分のデスクも与えられ、アルバイトの時間以外も席を使うことを許された。授業の合間に来ては宿題をしたりもした。高レベルのワークステーションも使い放題。しかも、24時間出入りできる。図書館に行かなくても、勉強ができる環境を手に入れることができたのだ。

 「手伝っていた研究というのは、剛体の表面を一定間隔の3次元の座標系で計測して、その点集合から曲面を再現するリバースエンジニアリングでした。例えば、缶をクシャっとつぶした物体は、どのくらいの点をサンプリングしたら再現できるのか。動かすプログラムを書いたり。点だけのデータからどうやって面を再現するかに挑んでいる大学院生のお手伝いで、実際に工作機械で再現した曲面を作ってみたり。刺激的でしたね」

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「米国の大学生だった彼に「日本での就職はない」と決意させた経験」の著者

上阪 徹

上阪 徹(うえさか・とおる)

ライター

リクルート・グループなどを経て、95年よりフリーランスのライターに。経営、金融、就職などをテーマに雑誌や書籍などで幅広く執筆やインタビューを手がける。インタビュー集に『プロ論。』ほか。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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浜田 健一郎 ANA総合研究所 シニアフェロー・前NHK 経営委員長