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オウサマペンギンもオオミズナギドリも

東京大学大気海洋研究所(5)

2012年12月7日(金)

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 塩見さんは、コウテイペンギンばかり研究しているわけではない。

 外国の基地に行かねばならない研究である以上、毎年、呼んでもらうのは難しいし、季節も南極の夏の2カ月間くらい限定だ。

 そこで、普段は、日本国内のオオミズナギドリの研究に力を注いでいる。これも、バイオロギングによる研究で、「オオミズナギドリは距離に応じて島に帰り始める時刻を変える」「オオミズナギドリのスケジュール管理」といった切り口で、すでにおおやけにされている。塩見さん自身が、バイオロギングの研究会報告に書いた一文が秀逸だ。

塩見さんの目下の研究対象であるオオミズナギドリ。(写真提供:塩見こずえ)
(写真:藤谷清美)

──私が関東での暮らしにおいて何よりも辛いと感じるのは、飲み会の後、電車で帰らなければならないことです。家からどのくらい離れた場所で飲んでいるかによって終電時刻は変わるので、それを逃すことがないよう気を付けるのがめんどくさいのです……(中略)。時には飲み足りないこともありますが、終電を逃せば心身もしくは財布にダメージを受けることになるので、だいたいちゃんと帰ります。遠ければ早めに飲み会場を去るし、近ければ遅くまで粘ります。……今回私たちは、繁殖地から海へ餌獲りに出かける海鳥が、これと似たような行動調節を行っていることを発見しました。

 といった具合。

 コウテイペンギンの研究でも見られたように、「行動を変えるタイミングや、その判断」について関心を抱き続けている。

 また、ことペンギンについても、塩見さんは2011年1月から3月にかけてフランス領クローゼ諸島に出かけ、オウサマペンギン(キングペンギン)の野生の営巣地でバイオロギングの調査をした。クローゼ諸島はインド洋のはるか南に浮かぶ島々で、ペンギン好きには有名なオウサマペンギンの営巣地のひとつだ。南極での「ペンギン牧場」とは違い、営巣中の完全に野生のオウサマペンギンにデータロガーを取り付けた。

2012年11月号特集「南極の海を飛ぶコウテイペンギン」
本誌では高速で泳ぐコウテイペンギンの秘密についてレポートしています。フォトギャラリーもあるWebでの記事の紹介はこちら。ぜひあわせてご覧ください。

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「オウサマペンギンもオオミズナギドリも」の著者

川端 裕人

川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

1964年、兵庫県明石市生まれの千葉育ち。日本テレビの記者を経て作家に。『夏のロケット』が第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞、「SFマガジン」で「青い海の宇宙港」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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