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1人当たりGDPが1万ドル超え、日本製品を求める

経済開発区は日本企業引き留めに走る

  • 瀬口 清之

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2012年11月30日(金)

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 第2回は、中国経済の長期的な展望を考える。中国経済は2010年にGDPで日本を抜き、世界第2位の経済大国となった。2013年は、日中韓3国のGDPの合計値が米国を上回る年になる。私の手元の試算では、第3四半期または第4四半期に米国を追い抜く可能性が高い。

 もちろん3国のGDPの合計が米国のGDPの規模を上回るからと言って、経済の実力が米国に追いつくわけではない。米国は基軸通貨国であり、圧倒的な軍事力を保持し、世界の様々な枠組み作りにおいてルールセッティングを主導する役割を担っている。そうした真の実力を考えれば、日中韓3国が束になっても米国の力に遠く及ばないのは明らかである。したがって、GDPの規模が逆転するというのは数字上のシンボリックな意味でしかない。

 とは言え、少なくとも貿易・投資分野において、世界の中心は徐々に東アジアに移ってきている。中国経済は、2020年頃まで高度成長期が続く見通しだ。実質成長率は、すでに2ケタ成長を続ける状況ではなくなっている。1979~2010年までの平均成長率は9.9%と、ほぼ10%成長を30年以上も続けた。しかし、2011~15年までの平均成長率は8%前後、16~20年までは平均6%前後に低下していく可能性が高い。それでも2010年代の平均をとれば7%前後となろう。都市人口の拡大とインフラ建設の2大推進力が持続することを考慮すれば、これでも慎重な見通しと言える。

1人当たりGDP=1万ドルの壁を越える

 中国経済とますます緊密になる日本と韓国の経済は、今後も引き続き中国経済発展の恩恵を大きく受けるだろう。特に、日本にとって中国経済が持つ意味は、既に急速に変化している。

 1人当たりGDPが1万ドルに達する都市が続々と誕生しているからだ。1人当たりGDPが1万ドルに達すると、日本の製品に対するニーズが急速に高まる。

 中国では一般に、1人当たりGDPが1万ドルを超えると消費行動が大きく変化する。1万ドルは約80万円。中国は一人っ子の家庭が多いため、家族3人で計算すると世帯年収240万円程度である。この程度の所得水準に達すると消費者の嗜好、感じ方が変わる。

 1人当たりGDPが数千ドルだった頃には、衣食住が満たされれば十分と感じた。しかし、1万ドルに達すると、衣服はただ快適なだけでは十分でなく、見た目のかっこよさにこだわり始める。従来は中国の国産衣料品で満足していた人たちがユニクロなど日本のファッション製品を買い始める。

 食についても、空腹が満たされればそれで満足していた消費者が、おいしいものを求めるようになる。従来はランチの時間に1杯10元以下の中国のラーメンで満足していた人たちが、日本企業が提供する1杯20~30元のおいしいラーメンを食べに行くようになる。また、週末には家族で回転寿司を食べに行ったり、以前は買わなかった日本からの輸入食材に手を伸ばしたりするようになる。

 住む方も変わる。以前は暑さ寒さをしのぐことができ、一定の広さがあれば満足していたが、快適さを求めるようになる。中国産のカラーテレビで満足していた人たちが、シャープ、パナソニック、ソニーなど日本企業の高級液晶テレビを買うようになる。エアコンも、以前は中国地場メーカーの1台3000元のもので満足していた人が、8000~9000元するダイキン工業のインバーターエアコンを買うようになる。少しいいマンションに住むと、付属のエレベーターが三菱製になる。

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