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ニセ物が横行するオリーブオイルビジネスの実態(その1)

  • 多田 俊哉

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2012年12月4日(火)

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 健康・美容にいい油として注目され、欧米だけでなく日本の食卓にも浸透しているオリーブオイル。ところが今、このオリーブオイルの品質が危機に瀕している。

 オリーブオイルを使ったことのある人なら、「エキストラバージン・オリーブオイル」という名前を聞いたことがあるだろう。「エキストラバージン」とは、そのオイルがオリーブオイルの最高グレードであることを表す言葉で、「エキストラバージン」であるための基準は、主要な生産国が加盟する国際オリーブ協会(IOC)によって決められている。

 その基準を簡単に言うと、オリーブの実のみを原料に使い、機械的作業のみによってつくられ、酸化度(酸化しているほど質が低い)などの化学基準を満たし、風味に悪臭などの欠陥が一つもないこと。機械的作業というのは、つぶす、搾るなど原料に物理的な変化を加えることで、精製したもの(例えば加熱・化学変化を伴う処理)は「エキストラバージン」とは認められない。

 ところが、オリーブオイルの本家本元であるイタリアなどの地中海沿岸諸国では、最高グレードの「エキストラバージン」の名が冠されていながら、瓶の中身は精製オイルやオリーブ以外の原料からつくった安いオイルが混ぜ込まれているケースが相次いで発覚している。

 安い偽装オリーブオイルの市場流入は、消費者を欺くだけでなく、市場価格の下落を引き起こし、本物のエキストラバージン・オリーブオイルを生産する誠実な事業者を苦境に追い込んでいる。

精製オイルには抗酸化成分もない

 オリーブオイルというのは、オリーブの果実が蓄えているオイルを取り出したものだ。言ってみれば、オリーブの実のジュースである。果物を搾ったジュースと同じで、絞りたてが一番おいしく、時間がたつほど劣化する。原料の果実の品質が良ければ、ジュースの質も良くなる。そして「エキストラバージン」には、抗酸化成分などの健康成分も豊富に含まれている。

 ところが、食品加工技術の発展で、質のそれほど良くない原料からでも、精製加工などを施すことにより、食用レベルのオイルを生産できるようなった。ただし、精製すると嫌なにおいや味は消えるが、同時にオリーブ本来の風味もほとんどなくなってしまう(抗酸化成分もほとんど消える)。そこで、偽物のオイルには、エキストラバージンオイルが少量加えられる。このようにして製造した方が、本来の品質規格を守るよりも製造コストを格段に低く抑えられる。

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