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富裕層・観光客向けビジネスにチャンス

日本食も日用品も容易に手に入る

  • 圓角 史人

  • 重松 泰明

  • 正木 浩平

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2012年12月14日(金)

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 第3回は、製造業以外の中小企業がカンボジアに進出する価値があるか、その可能性を見る。加えて、カンボジアに進出する際の留意点、駐在員の生活に関する情報を紹介する。

富裕層や観光客向けビジネスにチャンス

 カンボジアには中小企業にとっても、ビジネスチャンスがある。

 日本人や外国人による投資が増えるにつれ、将来、カンボジアに在住する外国人が増えていく。しかしながら、カンボジアのサービスレベルはまだまだ低い。そこで富裕層や、在住日本人をはじめとする外国人をターゲットにしたビジネスが登場するだろう。

 例えば、医療ビジネスは可能性が大きい。日本の北原脳神経外科がカンボジアに進出した。カンボジア在住外国人や富裕層をターゲットにしている。将来的には医療ツーリズムにつなげる考えだ。

 また、観光客を対象にしたビジネスも有力だ。第1回で述べたようにカンボジアを訪れる海外観光客が増えている。既に、日本人観光客をターゲットに、現地の資源を使い、起業に成功した事例がある。例えば、シェムリアップにはアンコールクッキーという人気の手作りクッキー店がある。「カンボジア人の手による本物のカンボジア土産を作る」ことを目標に小島幸子氏が2004年4月に起業した。現在の年商は2億円。『日経ウーマン』のウーマン・オブ・ザ・イヤーや、食品の技術水準を審査するベルギー政府系の団体から金賞を受賞するなど、実績を上げている。

 胡椒専門店のクラタペッパーも、人気のあるお土産として有名だ。カンボジアの胡椒はかつて「世界一おいしい」と言われていたが、内戦のために生産量が激減した。そこで、カンボジアに産業を興したいという倉田浩伸氏が1994年4月に会社を創業。1995年10月から事務所でコショウを販売し始め、2005年5月にはプノンペンに店舗を開いた。1997年10月から、コッコン州の自社農園で、自然農法により自社生産を行っている。2001年には秋篠宮殿下妃殿下がお土産としてご購入された。最近は、マスコットフーズのスパイスとして日本でも発売されるようになった。

電力と汚職に課題

 カンボジアには、周辺国と比較して安価で豊富な労働力、外資優遇政策といった好条件、さらには富裕層向けビジネスのチャンスがあることを述べた。しかし、すべてがバラ色なわけではない。カンボジア進出には難しい面もある。

 まず、インフラ整備が経済発展に追いついていない。特に電力だ。頻度は減ってきたものの停電が起こる。近隣諸国から輸入していることもあって電気料金は高い。自衛のため、自家発電を行う工場もある。カンボジア政府は中国企業と協力し水力発電を整備中だ。今後が期待される。

 他の途上国と同じように汚職の問題がある。ドイツの汚職監視団体「Transparency International」の汚職指数ランキング(2011年)は、カンボジアを183カ国中164位、ASEAN加盟国の中でワースト2位にランクした。ちなみに、ASEAN諸国のワースト1はミャンマーで総合180位。ラオス同154位、フィリピンが同129位である。

 そもそも法律を徐々に整備している最中で、法律家が少ない。運用も不透明なことが多い。民法は、日本の支援の下、2011年12月に施行されたばかりだ。反汚職法は1994年にいったん否決された後、2010年にようやく可決された。ただし、いずれも細則規定がなく、実務での裁量が多いことが問題になっている。

 また、教育レベルが低いことも課題だ。教師不足が主たる要因と言われている。成人の識字率は77.6%、小学校修了率は85.3%、中学校修了率は46.8%である(2012年カンボジア開発評議会)。教育や技術習得は一夜にして改善するものではないため、高度な技術を要する製造業が進出するのは難しい。このような状況を打開すべく企業が教育向上に寄与することがCSRにつながるかもしれない。例えば、ミネベアは識字教室を運営して、現地で話題となっている。

「ニッポン企業のための新興国ガイド カンボジア編」のバックナンバー

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