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厳しい就職戦線を勝ち抜く「戦略」と「相場観」を持とう

日経ウーマン発行人が考えるシューカツ問題の本質(最終回)

2012年12月5日(水)

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 12月に入り、街頭でリクルートスーツの学生を見かけることが増えたのではないだろうか。

 今、いろいろなところで就活イベントが開催されている。都内であれば、東京ビッグサイトなど大規模なイベント会場で、何十社、何百社も出展する企業の合同説明会(ゴーセツ)が目白押しだ。それ以外にも業界ごとの説明会、企業グループや企業単体の就活セミナー、大学内で行われる企業研究会など、数えきれないほどある。就職情報サイトからひっきりなしに送られる案内メールを見て、就活生は、スマートフォン(高機能携帯電話)を片手に各会場を飛び回っていることだろう。

 「はあ、疲れたー!!」

 企業の採用活動が解禁された初日の12月1日。ある就職情報サイトが開催する240社の合同説明会に参加した娘は、そんなメッセージを出張中の筆者のところによこしてきた。

 「1社1社の説明が思った以上に長くて全然回りきれなかった。ブースへの勧誘がすごくてびっくり! 採用する人事の担当者も疲れているのが、手に取るように分かった」と娘。

ゴーセツに企業DM、情報が一挙に押し寄せる

 「こんにちは。はじめまして、人事採用担当の○○(個人名)と申します」

 そんな挨拶で始まる、登録した就職情報サイト経由で届く企業からのエントリーを促すDM(ダイレクトメール)は、40通以上。「えっ」と思うような超人気企業のものもある。自動的に送られるものだとしても、何となくソワソワしてしまう。

 採用活動の解禁で、いろいろな情報が大挙して一気に就活生に押し寄せてきている感じだ。もし受け身であれば、その大きな渦に巻き込まれてしまう。渦に翻弄されず、効率的に、賢明に就職活動をするためには、戦略を立てることが重要である。

 筆者は前述のように、この春から大学院(経営学研究科)に入学した。その関係で学会に参加したり、キャリア系の論文を読んだり、学術的な領域と接する機会が多くなった。

 そこで驚いたのは、就活をテーマとしたたくさんの先行研究があったことだ。例えば、先輩や後輩の関係と就職について、大学生のアルバイトとキャリア形成について、学歴と専攻が初期キャリアに与える影響について、大学のキャリアセンターの斡旋機能と効果について、などなど。

 名だたる大学の学者・研究者、就活関係者など実務家が、就活をテーマに何本も論文を書いている。それを読むと、どんなことをすれば満足のいく就活ができるのか、初職(最初の仕事)にも良い影響を与えるのか、早期離職を防げるのかなどが分かる。調査・分析を経て、アカデミックに実証された、いわば就活のノウハウがそこには詰まっていた。目から鱗だった。

 これを学生が知っていたら、学生はもっと賢明に就活できるのではないか、何十社にも落ちて心が折れてしまうこともなく、就活そのものをやめてしまうこともなく、つまりは就職難民になることも防げるのではないか、と思った。

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「厳しい就職戦線を勝ち抜く「戦略」と「相場観」を持とう」の著者

麓 幸子

麓 幸子(ふもと・さちこ)

日経BPヒット総研所長・執行役員

1962年秋田県生まれ。1984年筑波大学卒業。同年日経BP社入社。2011年12月まで5年間日経ウーマン編集長。2012年よりビズライフ局長に就任、日経ウーマンや日経ヘルスなどの媒体の発行人となる。2014年より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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