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通貨の命綱を中国に託した韓国

「金融でも始まった離米従中」を真田幸光教授と読む

2012年12月13日(木)

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 韓国の「離米従中」が金融の世界でも始まった。韓国は弱点の外貨不足を中国に助けてもらう。かわりに人民元の国際化を後押しする。真田幸光・愛知淑徳大学ビジネス学部長と、鈴置高史編集委員が深読みした(司会は田中太郎)。

ルビコン河を渡って中国に

鈴置:韓国が「中韓通貨スワップを貿易決済に活用する」と発表しました。韓国は外貨調達の命綱を中国に託すことになります。人民元経済圏作りを積極的に手伝うという、米国をいたく刺激しそうな対価を払ってです。真田先生の読み通りになりました(「日韓、スワップの切れ目が縁の切れ目」参照)。

真田:日本の「対韓スワップ打ち切り」が韓国の背中を押したのです。韓国はついにルビコン河を渡って中国側に行きました。もちろん、恐る恐るではありましょう。鈴置さんの言い方を借りれば、金融・通貨面での「離米従中」です。この面では米国を相当に不快にさせたでしょう。

命綱を中国に託す

「中韓スワップを貿易決済に活用する」ことが、なぜ「外貨調達の命綱を中国に託す」ことになるのでしょうか。

真田幸光(さなだ・ゆきみつ)
愛知淑徳大学ビジネス学部・研究科教授(学部長) 1957年東京生まれ。慶応義塾大学法学部卒。81年、東京銀行入行。韓国・延世大学留学を経てソウル、香港に勤務。97年にドレスナー銀行、98年に愛知淑徳大学に移った。97年のアジア通貨危機当時はソウルと東京で活躍。2008年の韓国の通貨危機の際には、97年危機の経験と欧米金融界に豊富な人脈を生かし「米国のスワップだけでウォン売りは止まらない」といち早く見切った。

鈴置:説明します。12月4日、韓国銀行は以下のように発表しました。韓中両国は通貨スワップを結んでいる。外貨不足で困った時に融通し合う政府間の約束だ。今後はこれを“平時”にも発動し、韓中企業間の貿易決済に使うことで両国は合意した……。

「スワップを使って貿易決済」のくだりをもう少し詳しく説明してください。

鈴置:中国からモノを輸入した韓国企業を想像してください。これまではドル建てで取引していましたから、手持ちのウォンを銀行でドルに換えてもらって代金を支払いました。

 今後は人民元建てで値段を決めておき、人民元で支払えるようになります。韓国銀行が中国からスワップで人民元を借りてきて、それを輸入企業に貸し出す仕組みができるからです。反対に、中国企業が韓国から輸入する時は、中国人民銀行が韓国からスワップで借りて来たウォンを決済通貨に使います。

コメント8件コメント/レビュー

「韓国は北朝鮮化した」というフレーズには戦慄を感じました。北朝鮮と同様に中国の属国化ということであれば、日韓の関係も根本から見直さざるを得ません。互恵を期待して付き合うのは危険ということになります。民主党から自民党への政権交代や韓国の大統領選などもあり、両国の関係(さらには中国や米国も)がどうなるか大変興味深く思います。(2012/12/13)

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「通貨の命綱を中国に託した韓国」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

「韓国は北朝鮮化した」というフレーズには戦慄を感じました。北朝鮮と同様に中国の属国化ということであれば、日韓の関係も根本から見直さざるを得ません。互恵を期待して付き合うのは危険ということになります。民主党から自民党への政権交代や韓国の大統領選などもあり、両国の関係(さらには中国や米国も)がどうなるか大変興味深く思います。(2012/12/13)

米国は自分がNO1でないと気が済まない国ですし、日本人なら、武力行使だけでなく基軸通貨ドルのレートをいじることで、為替・経済面でもいつでも攻撃をしかけられるこの国の本当の怖さというものを嫌という程知っているのですが、韓国はあまり米国を軽視しない方がよいと思いますね。韓国は一部の大企業を除けば国際競争力がないに等しいですし、為替を少しウォン高ドル安にもっていくか、投機筋が本気でしかければ案外モロいのではないでしょうか…。大統領の暴走がなくもう少し日本と仲良くしていれば そろそろ(米国に)気をつけろよ と親切心で忠告してくれる日本の経済人もいたでしょうに、いろんな意味で残念な人達です。(2012/12/13)

昨日の北朝鮮ミサイル発射は日本、韓国両政府の【情報収集能力の差】を見せ付ける結果になりました。かつてのKCIAの面影はゼロです。対して日本のHCIA(日の丸CIA)は優秀でした。続いて今日、アメリカ政府が発表した海上自衛隊イージス艦への迎撃ミサイルSM3供与。民主党政権下でも「外交と軍事の継続性」を守った日本に対し、韓国はどれだけ外交の継続を守ったのか。昨日の韓国KBSニュースを見ながら心配になりました。(2012/12/13)

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