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メーンの仕事は「雑談」です

個人顧客に愛される店舗を作る山形県の荘内銀行・その2

2012年12月20日(木)

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 前回は山形県鶴岡市に本店を置く荘内銀行が、山形県内陸部から宮城県へと店舗展開するにあたり、知名度も顧客ネットワークもなく、さらに多くの産業が地方経済の環境悪化で空洞化してきていることから、法人営業ではなく個人顧客をメインターゲットとした店舗開発を進めてきたことを紹介した。

 その中心となったのが、1999年から出店を始めたショッピングセンター内の小型店舗「Q's Shop」である。今では、このQ's Shopを山形県と宮城県に13店舗展開している。

 このQ's Shopの成功体験をさらに一歩進め、住宅地での個人顧客向けの営業展開を主に担う支店として2005年に桂ガーデンプラザ支店を、そして2007年に明石台支店を開設。個人顧客向けの営業活動をさらに強化するようになった。

 また2009年に経営統合した北都銀行にも、荘内銀行がこれまでに進めてきた個人顧客向けの営業の考え方が取り入れられ、現在は荘内銀行のスタッフが北都銀行の個人向け営業を支援するために奔走している。

 前回では店舗開発の戦略を中心に見てきたが、今回は個人顧客向けの支店でどのように金融サービスを提供しているかについて見ていきたい。

「いらっしゃいませ」は言わない

 銀行にとって、最大の営業の機会は顧客が来店した時だ。営業は挨拶から既に始まっている。

 荘内銀行では顧客が来店した際に「いらっしゃいませ」とは言わない。挨拶は「こんにちは」だ。「いらっしゃいませ」という言葉では、来店客が返事を返してくれることは少ない。しかし、「こんにちは」であれば来店客も「こんにちは」と返してくれることが多く、そこからちょっとした会話になることもあり得る。荘内銀行では、こうした積み重ねが結果的に取引につながると考えられている。

 ポスターを貼るという単純な仕事であっても、顧客の目線を意識する。Q's Shopでは店舗の外まで出て、ポスターが顧客からどのように見えるかを確認する。そのほか、ブースカウンターの顧客席にも座り、店舗がどのように見えるかをいつも確認している。さらに、Q's Shopはショッピングセンターの中にあるので、季節感が出る飾りつけだけでなく、風船やぬいぐるみを置いて、子供にも興味を持ってもらえるようにしている。

徹底した顧客目線で作られた荘内銀行の「Q's Shop」

 一般的な銀行の支店は、顧客が利用できない事務所としてのスペースが広い。一方、Q's Shopの各店舗は、顧客が入ることのない事務所などのバックヤードスペースは必要がない空間と考えている。だからQ's Shopに代表される個人顧客向けの営業を行う支店の事務所スペースは非常に狭い。

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「メーンの仕事は「雑談」です」の著者

内藤 耕

内藤 耕(ないとう・こう)

サービス産業革新推進機構代表理事

世界銀行グループ、独立行政法人産業技術総合研究所サービス工学研究センターを経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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