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「自社製品を買ってくれ」という情報ばかりでは受け手は疲れてしまう

三越伊勢丹が立ち上げた総合ファッションサイトの成算

2012年12月26日(水)

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 三越伊勢丹ホールディングス(HD)が12月5日、総合ファッションニュースサイト「FASHION HEADLINE(ファッションヘッドライン)」を立ち上げ、繊維・アパレル業界や出版業界で話題となっている。

 ファッションヘッドラインは三越伊勢丹HDが95%、ニュースサイトの運営などを手がけるイードが5%を出資する新会社ファッションヘッドラインが運営している。同社は12月3日の設立で、わずか2日後にサイトを立ち上げた。三越伊勢丹の営業政策部WEB企画担当長部長兼ファッションヘッドライン社長の田沼和俊氏とファッションヘッドライン編集長の野田達哉氏に話を聞いたところ、今年春くらいから具体的な打ち合わせが始まっていた」とのことだった。

 新会社の出資比率から見ても、このサイトが完全に三越伊勢丹主導の取り組みであることは間違いない。だが、ファッションヘッドラインは方針として「中立性」を掲げており、三越伊勢丹HDとは関係のない企業や競合関係にある企業のニュースも掲載している。

「『伊勢丹』で発信すると自社サイトと変わらなくなる」

 今回の動きについて、筆者は「今時、自社の宣伝記事ばかり流しても消費者は関心を示さない。消費者の関心を得るためには自社以外のお役立ち情報をどれだけ多く流せるかがポイントになるから、中立なサイトを立ち上げたのでは」との仮説を持っていたが、これは概ね正解だったようだ。

 ファッションヘッドラインの田沼社長は「百貨店業界は厳しく、バブル崩壊以降全体的に売上高が縮小している。これまでやってきたこと、現場で行われていることをきちんと日本全国、それから世界に知らしめたい。それによって百貨店業界や繊維・アパレル業界を盛り上げたい。そのためには自社だけの情報ではダメ。競合他社や取引先、付き合いのないメーカーのことなど、取り扱う情報の間口を広げる必要があった」と話す。さらに「伊勢丹の名前で情報を発信すると、結局自社サイトと変わらなくなる。中立性を担保するために、編集長は三越伊勢丹出身以外の第三者を迎える必要があった」とも言う。

 インターネットのサイトを自社のみで構築しようとするとシステム開発が不可欠になることに加えて、「伊勢丹色」を払拭する狙いもあって、ニュースサイト運営などで実績のあるイードとの共同出資という形を取った。今回、会社設立からサイト立ち上げまでがわずか2日間という短さだったのは、「伊勢丹新宿本店3階のリニューアルオープンが12月5日に決まっており、そこに合わせたかったから」だという。

 「百貨店はホームページや通販サイトの導入は早かったが効果的に活用できていなかった」と野田編集長は話す。当初は通販サイトとセットで情報発信することも考えたが、自社だけの情報発信では検索で上位に出ず、埋もれる可能性があった。そこで繊維・アパレル業界全体まで間口を広げた情報サイトの構築を考えたのだという。

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「「自社製品を買ってくれ」という情報ばかりでは受け手は疲れてしまう」の著者

南 充浩

南 充浩(みなみ・みつひろ)

フリーライター、広報アドバイザー

1970年生まれ。洋服店店長を経て繊維業界紙に記者として入社。その後、編集プロダクションや展示会主催業者などを経て独立。業界紙やウェブなどに記事を書きつつ、生地製造産地の広報を請け負う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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