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太陽光発電で「負けパターン」を繰り返すな

加速するグローバル競争

2012年12月27日(木)

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失敗どろこか大成功したドイツ

 ドイツの太陽光発電が快進撃を続けている。一部には、買い取り制度の「失敗」とか、成長の「失速」などと批判する声があるが的外れ。実際には躍進は今も続いている。

 まず、2012年5月25~26日の2日間、太陽光による史上最高の発電量を記録した。一時は最高出力2200万kWに達し、ドイツの全電力需要の半分近くを太陽光発電が供給した。

 そして、年間導入量でも記録を更新しつつある。2010年に740万kW、2011年に750万kWの太陽光発電を新規に導入。2012年には「失速」どころか、最初の10カ月で680万kWを設置しており、通年では昨年を上回る可能性が高まった。

 日本は2010年の年間導入量が100万kW、2011年が130万kWであった。筆者は、2012年に暦年ベース(1-12月)で200万kW、年度ベース(4月-3月)では250万kWに達すると予想している。

 しかし、これでもまだ不足であり、今後、原発への依存度を大幅に減らすためには、数年後には年間500万kWを達成し、長期的には現在のドイツを上回る1000万kWのペースを維持する必要がある。

 確かに、ドイツの太陽光発電に問題がない訳ではない。高値買い取り制度による家計への負担が2011年に月額1000円を超えるなど弊害が出ている。

 しかし、これは「想定」されたことであり、予定通りに修正している。買い取り価格はすでに段階的に引き下げられているのだ。例えば、容量1MW以上のメガソーラーについては、2012年時点ですでに日本円換算で10数円に下がっている。それでも事業が成り立つのは、コスト削減も順調に進んでいるからだ。

 さらに、太陽光発電の累積設備容量が5200万kWに達した後は買い取りを中止することを議会で決定している。それは、早ければ2016年にも実現すると見込まれているが、その時点では、買い取り制度なしでも十分に競争できるようになっているだろう。

 計画通りに行けば、「コストが高い間は支援し、コスト競争力がついた時点で支援を打ち切る」という理想的な展開になる。ドイツの買い取り制度は「失敗」どころか、「大成功」と言えるのである。

日本も買い取り価格1kWh当たり15円を目指す

 2011年時点の日本とドイツの太陽光発電の状況を比較すると、累計設置容量(500万kW対2500万kW)でも、また、年間新規導入量(130万kW対750万kW)でも、日本はドイツの5分の1程度でしかなかった。

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「太陽光発電で「負けパターン」を繰り返すな」の著者

村沢 義久

村沢 義久(むらさわ・よしひさ)

合同会社Xパワー代表、環境経営コンサルタント。

1974年東京大学大学院工学系研究科修了。1979年米スタンフォード大学経営大学院修了。2005年から東京大学サステイナビリティ学連携研究機構特任教授として地球温暖化対策を担当。合同会社Xパワーを立ち上げ代表に就任。2016年4月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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