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韓国では老人と若者が“殴り合い”を始めた

木村幹教授と「朴槿惠の韓国」を読む

2012年12月27日(木)

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与党の保守、セヌリ党の朴槿惠(パク・クネ)氏が当選した2012年12月19日の大統領選挙。これを「世代間戦争の始まり」と見切る木村幹・神戸大学大学院教授と、鈴置高史編集委員が「朴槿惠時代の韓国」を読んだ(司会は田中太郎)。

左右対立から世代対立へ

木村:今回の大統領選挙は「老人と若者が殴り合った選挙」とでもいえるものでした。これまでの韓国政治は「左右」が激しく対立してきたことで有名ですが、今回は「世代」の対立が表面化しました。

 若者が自らの利益を確保しようと一斉に投票場へ行く。これを見て、中高年も負けまいとこぞって投票に行った。スマホも使った動員合戦の結果、中高年がかろうじて勝った――という構図です。

鈴置:動員合戦の結果、投票率は75.8%に上昇しました。しかし、50歳代に限れば89.9%。何と10人に9人が投票したのです。そして60歳以上も78.8%。まさに中高年が若者に「負けまいと」投票したのが分かります。

 韓国のテレビ局が実施した出口調査を分析した山口県立大学の浅羽祐樹・准教授は「もし、すべての世代の投票率が同じなら、民主統合党の文在寅(ムン・ジェイン)候補が勝っていた」と見ています。

タカギ・マサオの娘

若者と中高年はなぜ動員合戦を繰り広げたのですか?

木村幹(きむら・かん)
神戸大学大学院・国際協力研究科教授、法学博士(京都大学)。1966年大阪府生まれ、京都大学大学院法学研究科博士前期課程修了。専攻は比較政治学、朝鮮半島地域研究。政治的指導者や時代状況から韓国という国と韓国人を読み解いて見せる。受賞作は『朝鮮/韓国ナショナリズムと「小国」意識』(ミネルヴァ書房、第13回アジア・太平洋賞特別賞受賞)と『韓国における「権威主義的」体制の成立』(同、第25回サントリー学芸賞受賞)。一般向け書籍に『朝鮮半島をどう見るか』(集英社新書)、『韓国現代史――大統領たちの栄光と蹉跌』(中公新書)がある。近著に『徹底検証 韓国論の通説・俗説』(中公新書ラクレ、共著)がある。ホームページはこちら。(撮影:佐藤久)

鈴置:テレビ討論会で左翼の小政党の若い女性候補が「朴槿惠氏を落選させるために立候補した」と公言したうえ、投票直前に候補者を下りました。この小政党は北朝鮮の指示を受けていると韓国の保守は見ています。

 本来、保守的な中高年は「この小政党の票が流れることで民主統合党の文在寅候補が当選すれば、北朝鮮は韓国の次期大統領への影響力を一気に強める」と恐怖感を抱きました。それを防ぐべく彼らがこぞって朴槿惠候補に票を入れた――と韓国メディアは分析しています。

木村:テレビ討論会で、その小政党の候補者から朴槿惠候補は「タカギ・マサオの娘」と揶揄されました。「タカギ……」は父親の故・朴正煕大統領の日本名です。

 韓国ではもっともマイナスになる親日派のレッテルを朴槿惠氏に貼るのが狙いでした。これにより、朴槿惠候補のイメージダウンと自らの存在感の誇示を狙ったわけですが、結果として裏目に出た形です。

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「韓国では老人と若者が“殴り合い”を始めた」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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