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2012年は「ジーンズ業界」最後の年

ボブソン倒産、エドウイン損失隠しで溶ける専業メーカー

2013年1月8日(火)

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 2012年も繊維・アパレル業界はいろいろと大きな「事件」があった。どれが印象に残っているかなといろいろ考えたが、やっぱり一番なじみ深いジーンズ業界について書こうと思う

 今秋以降、実はジーンズについての問い合わせが立て続けにあった。某大手コンサルタント事務所と某経済誌である。両方とも奇しくも「今後の国内ジーンズ市場の推移について」の質問だった。ご存知の通りジーンズというアイテムはこの数年苦戦を続けている。

 今年は6月にボブソンの倒産があり、そして11月末にそのボブソンが復活した。これについてはこれまで何度かに分けて書いたので省略する。

 8月末にはエドウインの損失隠しが発覚した。当時の報道では損失は200億円に上るとのことで、これはエドウインの年商にほぼ等しい。ジーンズナショナルブランド最大手のニュースに繊維業界は大いに揺れた。事態はそれで終わらず、続報が飛び出す。日本経済新聞などによると、300億円を超えるデリバティブ損失、600億円にも及ぶ資産架空計上、500億円を超える債務超過状態、10年以上の粉飾決算などが明らかになったという。

ジーンズ最大手エドウインの去就

 これを受けて、伊藤忠商事、豊田通商、ワールドの3社が支援に名乗りを挙げていると伝えられている。3社のうち、どこがエドウインを傘下に納めるのかは現時点では不明だが、来年、経営陣が刷新されるであろう新生エドウインはこれまでのエドウインとはまったく異なる風土の企業になるということは想像するに難くない。

 このような状況もあって、産地企業やジーンズ関連企業から「これまでのような『ジーンズ業界』は今年で終わりかな?」という声が聞こえてくる。

 これまで、各社の売上高はピーク時より大きく下回っているとはいえ、ジーンズナショナルブランドは依然として存在していた。少なくともエドウインとリーバイ・ストラウス・ジャパンは業界2強としてかろうじて存在感を保っていた。その最大手のエドウインが来年には経営陣が刷新される。リーバイ・ストラウス・ジャパンも日本独自企画をかなり縮小しており、米国本社主導の製品が販売されている。

 先日、ジーンズの一大産地である岡山と広島を歩いた。ジーンズの産地は一般的に岡山県倉敷市児島地区、岡山県井原市、広島県福山市の3か所が知られている。これらを総称して業界では「三備地区」と呼ぶのだが、その理由は昔の国名がそれぞれ備前・備中・備後だったからだという。その三備地区のある洗い加工場の経営者がこう話したことが印象的だった。

 「以前、ジーンズナショナルブランド各社がピークのころは全社売上高を合わせると1000億円以上ありました。今はどうですか。ボブソンは一旦無くなったし、全社合わせても500億円弱でしょう。もう『ジーンズ業界』とは呼べませんよ」

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「2012年は「ジーンズ業界」最後の年」の著者

南 充浩

南 充浩(みなみ・みつひろ)

フリーライター、広報アドバイザー

1970年生まれ。洋服店店長を経て繊維業界紙に記者として入社。その後、編集プロダクションや展示会主催業者などを経て独立。業界紙やウェブなどに記事を書きつつ、生地製造産地の広報を請け負う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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