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当選2回以下が過半数、衆院自民が直面する「政策志向のズレ」

「党の将来世代」が安倍首相のアキレス腱

2012年12月28日(金)

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 総選挙で自民党が圧勝し、第2次安倍晋三内閣が発足した。野田佳彦前首相は選挙戦で「時計の針を戻すな」と声を張り上げたが、民主党への期待が大きかった反動もあり、国民は民主党政権を見放した。決してかつての自民党政治に戻すことをよしとしていない事は、比例代表で自民党が議席を伸ばせなかったのを見ても分かる。多くの国民は「古い自民党」への復活を望んでいるわけではないのだ。

 だが、自民党が圧倒的な議席を得たことで、「古い自民党」にノスタルジーを抱く自民党のベテラン議員たちの中には大きな勘違いをしてしまった人たちがいる。安倍首相は「まだ自民党に対して厳しい見方が続いていく」と引き締める発言をしているが、さっそく公共事業の地方へのバラマキなどを期待する声が高まっている。

 果たして、安倍自民党はどこへ行こうとしているのか。「古い自民党」へと戻っていくのか。それとも改革政党へと生まれ変わるのか。

 当選した自民党の衆議院議員294人の内訳を分析すると興味深い事実が分かる。

 前職で今回も当選した議員105人のうち、当選4回以下の若手はわずか30人。逆に当選6回以上のベテランは57人と54%を占める。最も多いのが当選6回の20人だ。当選2回、3回の若手はわずか16人しかいない。いかに2009年の総選挙で若手を中心に落選し、比例復活などでベテラン議員が生き残ったかが分かる。

49歳以下が7割占める

 だから今回は、ベテランで落選していた議員の復活が多かったのではないかという印象がある。だが、現実はそうではない。今回復活した元職議員は70人。このうち当選6回以上のベテランは11人しかいない。回数別で最も多いのは当選2回の33人だ。当選2回の復活組は、2005年の総選挙で初当選をして、2009年の政権交代選挙で落選した人が大半を占める。

 2005年の選挙はいわゆる郵政選挙で、初当選した時には「小泉チルドレン」と呼ばれた人たちだ。つまり、元職の中心勢力は小泉チルドレンということになる。

 さらに、今回の大量当選で生まれた新人議員は119人。これを年齢別でみると20代、30代、40代が合わせて82人。つまり49歳以下が69%を占めるているのである。

 前職、元職、新人を合せた294人のうち、当選1、2回生が過半数を占めている。また、当選4回までの議員で合計201人に達し、3分の2を超える。

自民党
カテゴリ年代/当選回数議席数
新人20代41.36
30代3411.56
40代4414.96
50代268.84
60代103.4
70代10.34
小計11940.47
前職2回51.7
3回113.74
4回144.76
5回186.12
6回206.8
7回以上3712.58
小計10535.71
元職2回3311.22
3回124.08
4回72.38
5回72.38
6回51.7
7回以上62.04
小計7023.8
合計294100
民主党
カテゴリ年代/当選回数議席数%
新人50代11.75
小計11.75
前職2回58.77
3回915.78
4回1424.56
5回1119.29
6回814.03
7回以上915.78
小計5698.24
合計57100
日本維新の会
カテゴリ年代/当選回数議席数%
新人20代47.4
30代814.81
40代1629.62
50代916.66
60代23.7
小計3972.22
前職2回23.7
3回11.85
4回11.85
5回11.85
6回11.85
7回以上35.55
小計916.66
元職2回11.85
4回11.85
5回11.85
6回11.85
7回以上23.7
小計611.11
合計54100

 これを見て、選挙前と後では、自民党のカラーが大きく変わっていることに気付く。決して当選回数や年齢がすべてではないが、選挙前は圧倒的にベテラン議員の発言力が強い政党だったが、今や当選回数の少ない議員でしかも年齢も若い層が自民党の多数を占めるようになっているのだ。

コメント8

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「当選2回以下が過半数、衆院自民が直面する「政策志向のズレ」」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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