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大船渡駅前地域のマイクログリッド化に挑む

被災地なら新しい電力システムを構築できる

  • 宮田 秀明

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2012年12月28日(金)

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 大震災後2回目の歳末が訪れている。被災地以外では、大震災のことは忘れられつつあるのかもしれない。復興予算の不適切な使用が明らかになったことを契機に、復興プロジェクトがうまく進んでいないと認識されるようになった。このため、白けた雰囲気がますます広がっているように見える。確かに、国家予算は土木建設的な復興工事に集中的に投じられている。国による復興のマネジメントに問題が多すぎるのは事実だ。しかし復興は絶対に成功させなければならない。

 復興の原点にすべきは「新しい街をどうつくるか」だ。私たち東日本未来都市研究会は、大船渡市、陸前高田市、住田町の2市1町と共同で構成する気仙広域環境未来都市推進共同事業体を主体として様々な活動をしている。具体的な活動は、大震災から1年たった今年3月から始まった。それからまだ1年もたっていないが、たくさんのプロジェクトが具体的になってきている。

大船渡市吉浜地区拠点センターで太陽光発電

 気仙広域のエネルギー関係のプロジェクトでは、(1)メガソーラー発電所の建設、(2)公共施設の防災化・エコ化と(3)コンパクトシティーへのマイクログリッドシステムの導入が3本柱になっている。メガソーラー発電所によって、地域が必要とする電気エネルギーの30%を生産する。再建する学校を含めた公共施設は防災化・エコ化を進め、地域の拠点にする。そして、商業を中心とする機能を地域の真ん中に集積するコンパクトシティーを作る。

 2番目の公共施設の防災化・エコ化プロジェクトは先行している。12月初めには、大船渡市吉浜地区拠点センターにおいて、太陽電池と蓄電池の設置工事が始まった。この取り組みは、環境省が進める公共施設のグリーンニューディール化プロジェクトの岩手県第1号となった。同プロジェクトは、公共施設に自然エネルギー発電設備と蓄電池を導入して防災機能とエコ機能を備えさせるものだ。

 10キロワットの太陽電池と20キロワット時の蓄電池を設置して、この施設の電気エネルギーの半分ぐらいを太陽電池で発電できるようにする。災害時は、電力需要を絞れば、電気エネルギーの地産地消を施設内で完結できる。少し価格は高いのだが、国産の高品質の蓄電池と太陽電池を採用した。公共施設の防災化・エコ化のお手本になってほしい。

 津波で被災した赤崎小学校と越喜来小学校を再建するプロジェクトの設計も始まった。両小学校は2015年度に完成する予定だ。この2つの小学校をエコスクールにする。エコスクールは、吉浜地区拠点センターのグリーンニーディール化と同じく、再生可能エネルギー発電と蓄電池を導入するものだ。30キロワットの太陽電池と100キロワット時の蓄電池を導入できる設計にすることをお勧めしたところだ。これらを導入できる設計にすると、それぞれの小学校は年間250万円かかる電気代を30%ぐらい削減できるし、防災拠点にもなる。

被災地ならマイクログリッドを地域全体に展開できる

 3番目のコンパクトシティーへのマイクログリッドシステムの導入はスタートが少し遅れた。しかし、12月に入ってAチームは、大船渡駅前コンパクトシティーへのマイクログリッドシステム導入の検討に集中している。マイクログリッドは、高度なエネルギーマネジメントを、ある地域で実現するシステムのこと。再生可能エネルギー発電、蓄電設備、消費の見える化による節電、そして、これらすべてをマネジメントするIT技術によって構成される。

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