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なぜ太陽光発電に批判が集中するのか

再エネ議論が迷走するのはポートフォリオの視点がないから

2013年1月10日(木)

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 今回は、再生可能エネルギーに関する議論の問題点について整理してみたい。昨年は固定価格買取り制度(FIT)がスタートした再エネ元年であった。しかし、早くも批判的な議論が多くなった。再エネを巡る議論が迷走気味である最大の要因は、長期と短期を分けて再エネの活用を考えるポートフォリオの視点が欠けていることにある。

太陽光の突出により強調されるFITの課題

 FITが昨年7月に始まってから、FIT認定数量は順調に拡大している。11月までの5カ月間で365万kWが認定された。内訳は太陽光326万kW、風力34万kW、バイオマス4万kWである。太陽光が9割をしめ、風力9%、バイオマス1%と続く。2012年度中の運転開始予定は250万kWで、太陽光200万kW、風力38万kW、水力3kW、バイオマス9kWである(資料1)。

資料1.再エネ発電設備の導入状況(2012/11末時点)
※1 設備認定の際に登録された運転開始予定日を基にした数値
※2 石炭混焼発電設備(35万kW)を含めず

 まずは順調なスタートといえるが、内容を見ると太陽光が牽引していることがわかる。買い取り条件が魅力的で開発期間が短い太陽光が独走している。

 高コストの太陽光発電の突出により、電気料金上昇圧力やバブルの懸念などが意識され、大きな議論を呼んでいる。再エネ全体に良くない印象が及びつつある。

 例えば、開発ラッシュともいえる状況下で社会コストが膨らむという懸念である。また、現状はバブルでありはじけたあと混乱する、とも指摘されている。「ソーラーパネルは低コストの中国製品などが普及するだけで国内投資に結びつかない」「遊休地や屋根があれば誰でも参入できるが、保安や信頼性が求められる電気事業への安易な参入は不安を呼ぶ」といった声もある。また、大量設置により電圧への影響が生じその対策にコストがかかる、という専門的視点からの指摘もある。

 風力については、FIT認定数量が少ないことからか、一時に比べ扱いが小さくなったが、依然として景観や騒音などへの懸念が寄せられる。出足不調で量的に期待できるのかという議論が登場している。また、不安定電源であることへの懸念、電力システム全体(系統)への悪影響や、「そもそも日本は風力発電には適さない」という以前からの“常識”に基づく批判も根強い。

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「なぜ太陽光発電に批判が集中するのか」の著者

山家 公雄

山家 公雄(やまか・きみお)

エネルギー戦略研究所所長

日本政策投資銀行でエネルギー、環境などの融資・調査を担当。2009年からエネルギー戦略研究所で再生可能エネルギ-、スマートグリッドなどを研究。中立的なエネルギー・シンクタンクを心がけている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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