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大金を提示されても、浮かれてはいけません

【第5回】投資家との付き合い方

2013年1月11日(金)

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質問:ベンチャーを経営しています。最近「出資を検討したい」という連絡を投資家から頻繁に頂くようになりました。お話自体は大変ありがたいのですが、ちょっと分からないのは、投資家によって金額の評価に大きな開きがある点です。やはり評価額の高い投資家を大事にすべきなのでしょうか?投資家との考え方について、アドバイスを下さい。(20代、男性、会社経営)

(写真:村田 和聡)

フィル:こんにちは、フィル・リービンです。少し間が空いてしまいましたが、2013年もどうぞ、よろしくお願いします。

 今回は、投資家についての相談ですね。いやあ、いい質問ですね。スタートアップ企業にとって、資金の出し手である投資家はきっても切れない関係です。ただ、その付き合い方について悩んでいる起業家は本当に多いと思います。果たして、どんな投資家が起業家にとってよい投資家なのでしょうか?今回はその付き合い方について僕の考えをお話ししたいと思います。

 最初に、答えから言ってしまいましょう。スタートアップの場合、評価額の高い投資家が最善かというと、決してそうではありません。じゃあ、どんな投資家がよいのか?これについて説明するためには、投資家がどうやって企業の価値を評価しているか、まず仕組みをお話ししましょう。

10億ドルの「評価額」の意味

 2012年の5月、僕がCEOを務めているエバーノートは複数の投資家から7000万ドル(約56億円)の資金を調達しました。この時、投資家らがエバーノートに対してつけた会社の評価額は約10億ドル(約800億円)に達しました。

 10億ドルなんて、想像もつきませんよね。僕もそんな大金は見たことがありません。実はこれ、アメリカの大手新聞社、ニューヨーク・タイムズとほぼ同じ評価額なんです(2012年5月時点の時価総額は9億5000万ドルでした)。

 ニューヨーク・タイムズはご存知の通り、米国のみならず、世界中に読者を持ち、デジタル化にも積極的に取り組んでいるメディア企業です。僕も大ファンで、かれこれ25年間、毎朝欠かさず目を通しています。

 この米国を代表するメディア企業よりもエバーノートの評価額が高いということは何を意味するでしょう?実は、この2つの企業が投資家にどのように評価されているかを知ることで、評価額の秘密、引いては投資家との付き合い方が理解いただけると思います。どういうことか、次から説明していきますね。

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「大金を提示されても、浮かれてはいけません」の著者

P.リービン

P.リービン(ふぃる・りーびん)

エバーノートCEO

世界に4000万人超のユーザーを抱える「すべて記憶する」サービス、「Evernote」を提供するエバーノート社のCEO(最高経営責任者)。日本食を愛してやまない日本通でもある。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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