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「貧困の再生産」を映像授業で食い止めろ!

パレスチナ難民キャンプでも多数の合格者を輩出

2013年1月17日(木)

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 途上国の貧しい学生にも教育の機会を提供しようと、2010年から映像を使って授業を行う「e-Education」プロジェクトを手掛けてきた「アツ」こと早稲田大学の学生、税所篤快さん。

 はじめに成果を挙げたのがアジア最貧国のバングラデシュ。2012年にはバングラデシュから飛び出し、ヨルダンのパレスチナ難民キャンプ、ルワンダでもe-Educationを実践した。世界を舞台とする教育革命を志し、「5大陸『ドラゴン桜』」と名付けた活動のスピードを上げている(著者の最近の活動についてはこちら)。

 こんにちは、税所篤快です。早稲田大学に在籍6年目の3年生です。在籍6年目なのになぜまだ3年生なのかというと、休学して「5大陸『ドラゴン桜』」の実現を目指し、世界中を駆け回っているからです。

 「5大陸『ドラゴン桜』」は、途上国の教育格差解消を目指したプロジェクト。「ドラゴン桜」のキャッチフレーズは、三田紀房さんの同名の漫画からいただきました。漫画は落ちこぼればかりが集まった私立高校の生徒に、元暴走族の弁護士が受験テクニックを伝授し、東京大学に合格させようとするストーリーですが、僕が相手にしているのは、とても優秀で、勉強への意欲も高い生徒たちです。

 世界の途上国には家が貧しい、教師が不足しているといった理由で十分な教育を受けることのできない生徒が数多くいます。そこで僕は、彼ら・彼女らに対し、優秀な教師の授業風景を撮影し、収録したDVDを使って授業を行う「e-Education」を提供しようと考えたのです。この方法なら、貧しく、教師が不足している村でも、生徒は最高の授業を受けることができます。

 教育を受ける機会がない貧しい家庭では、貧困が“再生産”されていきます。僕はそれを変えたい。世界5大陸でe-Educationを実践し、教育界に革命を起こしたいと思っています。

 e-Educationのスタートは2010年、アジア最貧国のバングラデシュでした。その後、2012年にはヨルダンのパレスチナ難民キャンプ、アフリカのルワンダへと拡大を目指しました。既に第1幕第2幕をお読みいただいた方もいらっしゃるかとは思いますが、「e-Educationって何?」という方のために、今回はその進捗状況を、これまでの活動のダイジェストと共にご報告したいと思います。

 e-Educationで真っ先に成果を挙げたバングラデシュでは、僕のパートナーであるマヒン(本名アブドル・モティン・セイク)が現地ディレクターとして、力強くプロジェクトを進めてくれました。

写真中央左の白いTシャツの男性がマヒン。バングラデシュのプロジェクトには欠かせない「相棒」です

 2012年、バングラデシュでは「映像授業によって学力が向上する」ことを学術的に証明することが課題となっていました。

 これまで僕らはe-Educationについて、バングラデシュ最難関のダッカ大学など、大学受験の合格者数で成果を強調してきました。「○○大学○人合格!」と、まるで、日本の予備校のようなキャッチコピーを使ってきたのです。けれど、合格したか否かという受験結果だけでは、生徒たちの学力がどれぐらい向上したかはあいまいなままです。

 そんな中、2011年11月、JETROアジア経済研究所から米ハーバード大学に出向していた高野久紀さんから「映像授業の成果を学術的に研究してはどうか」という提案をいただきました。それがきっかけで、高野さんが師事していた東京大学大学院経済学研究科の澤田康幸先生に協力していただき、バングラデシュのe-Educationで学力がどれくらい向上するかを学術的に調査することになりました。

 これまで、寄付などの形で資金調達し、正直カツカツの状態で活動を進めてきました。しかし、2012年のバングラデシュでの活動には、研究費用として東大から350万円の予算を提供してもらうことができました。

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「“ドラゴン桜” 早大生 それなら俺が変えてやる! 第3幕」のバックナンバー

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「「貧困の再生産」を映像授業で食い止めろ!」の著者

税所 篤快

税所 篤快(さいしょ・あつよし)

「e-Education」創業者

NGO「e-Education」創業者。1989年、東京都足立区生まれ。早稲田大学卒業後、英ロンドン大学教育研究所(IOE)修士課程に在籍。同NGOは映像授業を活用しバングラデシュなど17カ国で教育支援を実施している

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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