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極めて細かいものを極めて正確に、測る!

科学探偵 大河内直彦(2)

2013年2月1日(金)

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1億分の1グラムくらいのわずかな試料を手掛かりに、動物の食べものから大昔の気候までいろんなことを解き明かすJAMSTECの大河内直彦さん。その精緻な分析の裏には、試行錯誤の末に確立した「測る」技術があったのです。

深海研究棟へ案内してくれる大河内直彦さん(写真:田中良知)

 窒素や炭素など、同じ名前で呼ばれる元素であっても、よくよく分類してみると、少しだけ異色なものがある。
 それは、化学的な性質はほぼ同じでも、重さという物理的な性質が異なるというもの。これを同位体と呼ぶ。
 たとえば、スタンダードな炭素12Cと、中性子一個分重い13Cといった具合だ。

 「天然の炭素はほとんどが12Cです。13Cは1.1%くらいしかありません。それが、あるサンプルでは1.101%に増えているかどうか。そういうことを測ります」

 大河内さんが案内してくれたのは『深海研究棟』と呼ばれる建物。

 廊下を歩いていると、天井からユノハナガニのペーパークラフトがぶら下がっている。取材陣が一目でそれをユノハナガニとわかるのは、前回の取材の対象であったゴエモンコシオリエビ同様、熱水噴出孔の近くで暮らす深海生物だと学んだからである。学んだことがわかるようになるのは嬉しいことだと、しみじみ思う。

 ペーパークラフトの前には「飼育室」と書かれた部屋。
 「僕らはこの部屋を、カニ御殿と呼んでいます」と大河内さん。
 何を飼っているんですか? もしかしてウナギの卵?

 「いえ、今は特には」

 ドアを開けて見せてくれる。どうやら、“元”飼育室のようだ。

 カニ御殿の奥にウエットラボと呼ばれる実験室があった。ここが科学探偵、大河内さんの第一の調査機関だ。

廊下の天井からぶら下がるユノハナガニ(写真:田中良知)
“元”飼育室(写真:田中良知)

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「海の研究探検隊 JAMSTEC」のバックナンバー

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「極めて細かいものを極めて正確に、測る!」の著者

片瀬 京子

片瀬 京子(かたせ・きょうこ)

フリーライター

1972年生まれ。東京都出身。98年に大学院を修了後、出版社に入社。雑誌編集部に勤務の後、2009年からフリー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師