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ベトナム復活の鍵は「技術」と「人」の育成

ベトナム、そして日系企業が輝きを取り戻すには…

  • 川島 佑介

  • 後石原 大治

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2013年1月25日(金)

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 過去2回で、ベトナムの国全体と日系企業の現状と課題をお伝えした。最終回となる今回は、それらの状況を踏まえて、今後ベトナムが成長を維持するために何が必要か、またその中で日系企業が苦境を乗り越えるために何が必要かを考える。

より技術集約的な「アジアの工場」へ

 第1回で、中国とのFTA本格発効やTPPへの参加によって、ベトナムの国内産業が衰退するリスクについて考えた。この問題を短期的に解決することは容易ではない。中長期的な視野に基づいて国全体のシステムを変えていく必要がある。

 かつて世界各国の企業が生産現場(主に労働集約的な工程)をベトナムに移管した最大の要因は、豊富で安価な労働力であった。ところが、現在ベトナムよりも安価な労働力が、近隣のミャンマーやラオス、カンボジア、パキスタンに豊富に存在する。これらの国はこれまで、政情不安や未熟な裾野産業、物流網などのビジネスインフラの未整備などを理由に、生産拠点の候補に挙がってこなかった。しかし、そのビジネス環境は徐々に整備されてきた。既に繊維産業など、一部の産業では、企業が生産工程の一部を移管し始めている。このため、ベトナムが今まで請け負ってきた労働集約的な業務は、これらの国にシフトしていくことが予想される。

 その結果、今後ベトナムが生産国として生き残るためには、「労働集約的な工程」から、より「技術集約的な工程」にシフトしていくことが不可欠となるだろう。技術集約的な工程は、一般的に本社、もしくは地域の1カ国で集中して行うことが多い。この工程を請け負うことができれば、東南アジア諸国連合(ASEAN)の市場全体を視野に入れた大規模な産業育成も不可能ではない。「アジアの工場」としての実力を、一つ上のステージに引き上げるわけだ。

官民一体となって技術者を育成せよ

 技術集約的な工程へのシフトを目指す際に重要になるのが、技術者の育成である。技術者を1企業だけで育成するのは限界がある。企業の壁を越えた業界、そして政府も一体となった取り組みが必要だ。

 これに成功した良い例がタイだ。かつては、人件費の優位性をもとに外資企業の誘致を進めた。だが今は、特に自動車産業を中心とした技術集約的な産業において「アジアの工場」として君臨している。その裏には、官民一体となった技術者の育成政策が存在する。

 具体的には、政府支出の5%以上を職業訓練教育に費やし、職業訓練所の開校や、エンジニア養成のプログラムを策定している。その結果、毎年20万人に及ぶ職業訓練の修了生を企業に送り込んでいる。ベトナムもこのような活動を行うことで、賃金が安価な他の国々と差別化を図ることができるようになる。

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