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プロが作り込んだ珠玉の物語で、「失われた歴史」を知る

私がもう一度読みたい小説たち

2013年2月1日(金)

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 皆さん、もう2月になってしまいましたね。年末年始の慌ただしさもすっかり落ち着いたことでしょう。

 年末年始というのは意外にゆっくりできません。忘年会が目白押しとか、新年会のお誘いばかりとか。お酒を飲んだり、お餅を食べたりで結構胸がいっぱい、お腹いっぱいではないですか?

 先日もあるパーティーに出席しましたら、主催者の方がものすごく太っていたのでどうしたんですかと聞いたら、「オレ、5キロぐらい太った」と言うんです。でもそんな方も意外に多いのではないかと思います。

 さて1月には中国を知る本という比較的重いテーマで本を選びましたので、今回は少し方向性を変えました。「もう一度読みたい面白い小説」というテーマです。ただし、『世界文学全集』に収録されるような超大作、大古典は除きます。最近の世界の作家の中で、比較的色々なことを考えさせてくれる面白い小説をいくつかピックアップしてみました。

 まず、最初はとても有名になった大作家から。
 塩野七生さんの処女作です。『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』です。

大作家の作品は処女作が一番素晴らしい

 私もこの本は何度も読み返しているのですが、読むたびに新しい発見があります。大成する作家は処女作が一番素晴らしいとか、あるいは処女作の中にすべてがあるとかいう方がいるのですが、私自身もそう思います。この作品に、塩野さんの良いところがすべて凝縮されていると思います。世評が高いのは『ローマ人の物語』で、私も全巻読みましたが、でも50年先まで残るかどうかと言ったら、『チェーザレ・ボルジア』の方に軍配が挙がると思います。

 塩野さんが文学に本格的に取り組もうとした時の情熱というか気迫が感じられ、将来の塩野さんを予見させるみずみずしさと、良い意味の「毒」がたっぷり詰まっている小説です。

 チェーザレ・ボルジアはルネッサンス期の軍人・政治家で、イタリアという国家を構想した偉大な人物です。「本当に妹と関係を持った」とか「毒薬を使った」とか、歴史上は大変評判が悪いのですが、そんなチェーザレ・ボルジアをこれほど豊かに、魅力的に見せてくれる小説はほかにはないのではないでしょうか。物語として楽しんでも大変面白いです。

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「プロが作り込んだ珠玉の物語で、「失われた歴史」を知る」の著者

出口 治明

出口 治明(でぐち・はるあき)

ライフネット生命保険会長兼CEO

1948年生まれ。京都大学を卒業後、日本生命保険に入社。同社を退職後、2006年にネットライフ企画設立、代表取締役就任。2008年にライフネット生命保険に社名変更。2013年6月より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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