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タブレットで存在感増す、米国ソーシャルマガジン

メディアのパートナー? それとも競合か?

2013年3月5日(火)

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 2010年春、タブレット革命の嚆矢(こうし)となった米アップルのiPadの発売で、真っ先に飛びついた業界の1つがメディア会社だった。

 ことに新聞、雑誌などニュースメディアのほとんどは、何年も前からウェブサイトでの記事無料公開に踏み切っていたために売り上げを落とし、一方でデジタル時代の新しい課金方法が見えない状態だった。そこへ出てきたタブレットは、メディアコンテンツを閲覧するための有望なデバイスで、これによって有料化も整合性を持つようになると目されたのだ。

 その後数年にわたって、さまざまなタブレット版メディアが発表された。米コンデナスト社のテクノロジー雑誌『ワイアード』は、他に先駆けて高度なインタラクティブ性を備えたタブレットマガジンを発表している。記事中には、音声やビデオを盛り込んだり、三次元オブジェが回転させられるような仕組みを組み込んだりして、大いに話題を呼んだものだ。

 新聞ではニューズ・コーポレーションがタブレット新聞『ザ・デイリー』を2011年初頭に発刊。同紙は、タブレット版でだけで発行されるデジタル日刊新聞で、複数のメディアを傘下に抱える同社の強みを生かし、政治、経済、エンターテインメントなどの多分野にわたるニュースを、タブロイド新聞的な切り口で縦横に伝えようという試みだった。

成功事例が少ない雑誌の電子化

 だが、上記のようなタブレット仕様のメディアが、売り上げから見ると成功しているという話はあまり聞こえてこない。『ワイアード』の場合は、2012年5月時点でデジタル版だけの定期購読者が6万5000人いると発表されているが、現在では当初のレベルほどは作り込んでいないように見受けられる。

 『ザ・デイリー』の場合は定期購読者数が10万人止まりで目標とする80万人に届かず、2年足らずで廃刊となった。

 ほかの一般雑誌では、タブレット仕様として作り込むよりも、プリント版をPDF化したものをデジタル版として販売していることがほとんどだ。タブレット仕様の制作には時間とコストがかかるのが理由で、コストをかけずにデジタル読者を逃がさないための手っ取り早い方策として、PDF版が選ばれているわけである。

 そうでなくとも、新聞、雑誌いずれの場合でもデジタル版の有料化には、さまざまな混乱がつきまといがちだ。雑誌の場合、これまでプリント版の定期購読ならば1冊1ドル前後の低価格で売られてきたものも多かった。米国のほとんどの雑誌が、購読料よりも広告費で収入を上げるモデルとして設定されており、購読者数をかせぐことを優先してきたのが理由だ。

「今そこにある、タブレット革命」のバックナンバー

一覧

「タブレットで存在感増す、米国ソーシャルマガジン」の著者

瀧口 範子

瀧口 範子(たきぐち・のりこ)

ジャーナリスト

シリコンバレー在住。テクノロジー、ビジネス、社会、文化、時事問題、建築、デザインなどを幅広く日本のメディアに寄稿。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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