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日本の半分が大雪になるわけ

防災科学技術研究所雪氷防災研究センター(2)

2013年3月5日(火)

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世界一の豪雪の国、日本。「平成18年豪雪」をはじめ、21世紀に入ってから、その前の10年ほどと比べてまた雪が多くなっているという。平成23年も平成24年もしかり。豪雪が防災上も見逃せない問題として浮上してきたいま、雪氷防災のプロである佐藤威先生の研究室に行ってみた!

(文=川端裕人/写真=藤谷清美)

 日本の国土の半分は豪雪地帯であり、そこに人が住んで活動しているという意味では世界でも希有な土地なのだという。雪が多いのは日本海側と北海道。そういう理解で間違っていない。政府基準の豪雪地帯に指定されているのはだいたいその範囲だ。

 では、どういうふうにして豪雪になるのだろうか。

 まず、とても素朴な考えとして、冬季に大陸から吹く季節風が日本列島の脊梁山脈にぶつかって雲を作り、雪を降らせる……。これ、中学校の理科レベルかもしれないが、ぼくはずっとそんな単純なイメージを抱いてきた。

 「それは、山雪ですね。西高東低の冬型の気圧配置で等圧線が混んでいるときに起こりやすいパターン。でも、平地でも大雪になることもありますので、そればかりではないんです。里雪って、この辺では言っていますが」と佐藤さん。

 それはそのとおりだ。山にぶつかって雲ができるだけでは沿岸部の平地のドカ雪は説明できない。しかし、なぜか中学生の頃から、テレビなどで日本海側の大雪の映像を見るたびにそう思ってきたのである。ここは、じっくりと雪の降り方を聞いておこう。

 「まず大前提として……雪というのは雲の中で非常に小さい氷の粒ができるところから始まります。氷晶といいます。最初に氷晶ができたとき、まわりにあるのは、ほとんど水滴(雲粒)なんですね。気温が0℃以下でも過冷却状態で凍っていない状態。ところが、氷と水が混在する状態では、水滴の方から水が水蒸気になって、氷晶に凍ってくっついていく──昇華凝結(しょうかぎょうけつ)っていいますけど、そういう現象が起きるんです。そうやって、雪の結晶が成長していきます」

 こういう話を聞くと、冬に起きる季節的なものと考えてしまうが、実はこの過程自体、冬だけでなく夏も、さらには、豪雪地帯だけでなく非豪雪地帯でも普通に起こっていることだという。よほど南にいくと「暖かい雨」といって、高空で雨粒が最初から水滴のまま成長する場合もあるが、日本では地上レベルで雨の場合も、最初雲の中で大きくなる時点では、たいてい雪だそうだ。

 「落ちてくる最中に気温が高いと融けて雨になるし、融けないで落ちてくるのが雪で、半分融けているのがみぞれ。雲の中で起きていること自体はすべて同じなんです。では、その雲ができるためにはどういう条件が必要か。冬に大陸からの季節風が吹くと、日本海の水温は相対的に高いですから、どんどん海面から蒸発して水分が供給されます。非常に湿った空気が押し寄せてきて、その中で対流も活発になるので、雪を降らせるような雲になるというのが基本ですね。その条件が一番備わるのが、冬型の気圧配置、いわゆる西高東低で、北西の季節風が強く吹く状況です。山岳部で大雪になりやすいです」

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「日本の半分が大雪になるわけ」の著者

川端 裕人

川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

1964年、兵庫県明石市生まれの千葉育ち。日本テレビの記者を経て作家に。『夏のロケット』が第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞、「SFマガジン」で「青い海の宇宙港」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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