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飛び込み参加で「行政と提携」という大殊勲ゲット!

就活の反省を機に自分を見つめ直した早大生

2013年3月7日(木)

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 2010年から、途上国の貧しい学生にも教育の機会を提供しようと、映像を使って授業を行う「e-Education」プロジェクトを手掛けてきた「アツ」こと早稲田大学学生の税所篤快さん。2012年以降はその活動に共鳴し、自主的にプロジェクトの運営を手伝う仲間も現れた。

 2013年は、これらの仲間が税所さんを代表とするNGO(非政府組織)の一員として、新たな国で新たなe-Educationプロジェクトを進めていくことになる。個人の力からチームの力へと拡大したことで、e-Educationの活動の幅は一気に広がり、スピードも加速しそうだ。

 今回登場する仲間は、早稲田大学4年の佐藤建明さん(23歳)。就職活動で思うような結果を出せなかった佐藤さんは、4年生の春にいったん就活を打ち切り、自分を見つめ直す時間を作った。「今、やりたいことは途上国の教育だ」。そう確信し、以前からメディアを通して存在を知っていたe-Educationプロジェクトに参加する。フィリピン・ミンダナオ島で、貧困や妊娠・出産などの理由で通常の学校に通えない生徒向けのプロジェクトを開始。地元の教育局との提携を実現した(著者の最近の活動についてはこちら)。

 早稲田大学文化構想学部4年の佐藤建明です。ただいま23歳。昨年の秋から、フィリピン・ミンダナオ島でe-Educationのプロジェクト立ち上げを担当しています。

 フィリピンでは、秦大輝くんもe-Educationのプロジェクトを進めていますが、秦くんはマニラのスラム街で高校生向けに大学受験用のコンテンツ作成を、僕はミンダナオ島で、事情があって通常の学校に通えない生徒向けに学習補助用のコンテンツ作成を担当しています。

 僕は大学3年生の時、『日経ビジネスオンライン』で税所篤快さんが登場する記事を読んで、e-Educationのことを知りました。その時、「なんて面白いアイデアなんだ!」と強烈なインパクトを受けました。ボランティアや社会貢献の中には、やっている側の自己満足で終わってしまうものもありますが、e-Educationは現地の人たちにとって本当に有益なプロジェクト。短期間できっちり成果を出しているところもすごいと思いました。

 ただ、その時、僕は間近に就職活動が控えていたので、e-Educationへの参加は考えませんでした。

 就職活動は大学3年生の終わりから始めました。けれど、残念ながら、志望していた業種で内定を勝ち取ることはできなかった。最終面接まで残った企業も何社かあったのですが、最後の段階で選んでもらえなかったのです。周りの学生が優秀だったということもありますが、自分には選んでもらうだけの「何か」が足りないように感じました。それで、大学4年の4月にいったん就職活動を打ち切り、自分自身を見つめ直す時間を作りました。

 考えてみると、それまでの3年間、僕は大した目的意識もないままに大学生活を過ごしていました。サークルを立ち上げたりもしたのですが、本気になって打ち込むものを見つけることができなかった。改めて、自分は何をやりたいのかを考え直すうちに、途上国の教育開発に関わりたいという思いが芽生えてきました。

 教育に興味を持ったのは、僕の育った環境が影響していると思います。僕の父親は牧師です。宗教というのは、言ってみればある種の教育です。小さい頃から、身近なところに教育がありました。現在は宗教に関してリベラルな立場をとっていますが、人生において、教育はとても重要なものだということを実感していました。

 もう1つ、僕にとって影響の大きかった原体験があります。小学校4年生の夏休みに、ブラジルで世界中のクリスチャンの方たちと2カ月間、ジャングルを切り拓いた大きな農園で共同生活をしたのです。週末には、「文化の夕べ」というイベントがあって、それぞれの国の歌や踊りを発表し合いました。「国際交流ってこんなに面白いのか!」。10歳の時に感じた興奮は今でも忘れません。

 途上国の教育開発というキーワードは、このように、僕のベースに根付いた宗教観や、国際交流などから出てきたものだと思います。

 4年生の後期から1年間、休学することを決め、まずはフィリピンのガワッドカリンガ(Gawad Kalinga)というフィリピン最大の開発NGO(非政府組織)でインターンをすることにしました。ガワッドカリンガは、貧困地域に家や農場、学校などをつくり、自立を支援しながらコミュニティーを形成する活動を全国で行っている団体です。

 とはいえ、以前、記事で読んで印象に残っていたe-Educationのことも常に頭にありました。そんな中、僕がe-Educationに興味があることを知っている友人から、アツさんのミニ講演会が開かれるという話を聞いて、フィリピンに出発する前日に出かけていきました。講演会後の交流会でアツさんをつかまえて、「明日からフィリピンに行くので、e-Educationのニーズがあったら、プロジェクトをやらせてもらえませんか」と直接、頼みました。

税所:その頃、僕たちは中東やアフリカのプロジェクトを進めるので精一杯でした。アジアで何ができるかという具体的なイメージは全くありませんでしたが、せっかくの機会なのでアジアでのニーズも知りたいと思い、タテアキには「情報交換しながらやっていこう」と言いました。

 こういう講演会などの参加者の中には、「自分もe-Educationをやってみたい」「何か手伝いたい」と言ってきてくれる人たちが結構います。でも、ほとんどの場合、「その後」が続きません。だから、タテアキが声を掛けてきてくれた時も、その後、どうなるのかは未知数だと思っていました。

 実はこの講演会では、今、e-Educationで国内全般の業務を担当しているアツモリ(大森厚志さん)や、財務を担当しているKさんとも会っています。現在のe-Educationの主力メンバーと出会う場を提供してくれた、とても実りの多い講演会でした。

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「飛び込み参加で「行政と提携」という大殊勲ゲット!」の著者

税所 篤快

税所 篤快(さいしょ・あつよし)

「e-Education」創業者

NGO「e-Education」創業者。1989年、東京都足立区生まれ。早稲田大学卒業後、英ロンドン大学教育研究所(IOE)修士課程に在籍。同NGOは映像授業を活用しバングラデシュなど17カ国で教育支援を実施している

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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