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波力開発先進国の座を取り戻せ!

日本の海洋エネルギー開発(1)

2013年3月7日(木)

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 これまで3回にわたって世界の海洋エネルギー開発について解説してきた。今回と次回は日本の状況を取り上げる。まず、日本の技術開発が世界の先端を走っていたことを振り返り、再び高まる期待を背景に進んでいる主要な波力発電実証事業を紹介する。

原発42基分の発電が可能

 資料1は、2010年に独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が試算した、海洋エネルギーを最大限利用した場合の発電量である。潮流と海流は原発3基分、波力は現在技術で原発3基、将来技術で14基が可能となる。海洋温度差発電は現在技術で8基、将来技術で25基である。

資料1. 海洋エネルギー最大利用発電量(種類別)
注:原発換算は1基100万kWで設備利用率70%を前提に試算
出所:NEDO「海洋エネルギーポテンシャルの把握に関わる業務(2010年)」より作成

 以上を合計すると技術次第では原発42基分に相当する発電量を開発できる。潮流・海流は基本的に現在の技術を使うことができ、実用化がより近いことがうかがえる。波力と温度差は、ポテンシャルが大きく研究開発の成果次第では大きく拡大する。

 環境省は、2012年9月に、2030年までに再エネ発電比率3割を目指す場合の目標値を発表した。技術開発のピッチが上がることを前提に試算したものだ。洋上風力は800万kW、波力・潮流で150万kWとしている。

 資料2は、上記NEDOの数値を電力会社の区域ごとに配分したものである。海域の広い東京、九州、沖縄が大きいが、波力は東北の潜在量が大きい。海流は北海道、北陸、中部も多い。潮流は場所が限られており、北から津軽、伊豆、紀伊、室戸、足摺、トカラ、奄美、沖縄が有望である。

資料2. 海洋エネルギー最大利用発電量(地域別)
単位:億kWh
出所:NEDO「海洋エネルギーポテンシャルの把握に関わる業務(2010年)」より作成

 海洋エネルギーの発電コストについて、NEDOの試算する目標値(ロードマップ)によれば、2020年には太陽光発電と遜色のない水準となる。波力は2015年までに1kWh当たり40円、2020年に20円、2030年に5~10円に下がる。温度差はそれぞれ40~60円、15~25円、8~13円としている。

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「波力開発先進国の座を取り戻せ!」の著者

山家 公雄

山家 公雄(やまか・きみお)

エネルギー戦略研究所所長

日本政策投資銀行でエネルギー、環境などの融資・調査を担当。2009年からエネルギー戦略研究所で再生可能エネルギ-、スマートグリッドなどを研究。中立的なエネルギー・シンクタンクを心がけている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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