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リース満了車両の入札会を作った会社

東京都のシステム・ロケーション・その1

2013年3月8日(金)

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 ほかの消費財と同様、日本の少子高齢化を受けて、国内の自動車の市場は頭打ちになっている。国内保有台数こそ30年間、増加し続けているものの、増加の割合は鈍化している。新車販売台数は1990年代から右肩下がりの傾向が続く。

 新車販売台数の減少は良質な中古自動車の供給を減らすことになる。その結果、中古自動車の販売台数も減少しており、1997年をピークに約3割も減っている。

 こうした中、リース契約が満了した車両を中心とした中古車マーケットで、入札の仕組みや残価計算のシステムなどを作ってきたユニークな企業がある。東京都目黒区に本社を置くシステム・ロケーションだ。

 システム・ロケーションは1992年7月に創業した。まだバブル経済の余韻が残る時期で、国内の新車販売台数が徐々に減り始めた頃でもある。千村岳彦社長は元々大手コンピューターメーカーに勤めており、コンピューター関連の事業で創業することを計画していた。システム・ロケーションという社名はその名残りである。

「ダウンサイジングの波」で当初の計画は頓挫

 どの企業も当時は情報システムを運用するための大型汎用コンピューターを持っていた。そのようなコンピューターは通常、都市郊外に置かれていたことに千村氏は注目。都心である銀行の店舗が撤退したオフィスビルがあり、金庫を置く地下室もあったことから、企業の技術者が行き来するのに便利な「レンタルマシンルーム」を作ることを考えた。しかし、ほぼ同じ時期に「ダウンサイジングの波」が日本に押し寄せ、大型汎用コンピューターのニーズは急激に減少、システム・ロケーションの当初の計画は頓挫してしまった。

 千村社長は会社を存続させるため、あるオートリース会社の下請けとして自動車の名義変更の仕事を始めた。バブル経済崩壊の時期だったため、リース会社の合併などが続き、名義変更の仕事が多くあった。自動車の使用地の変更はナンバープレートの変更も伴う煩雑な作業で、その部分をシステム・ロケーションが請け負ったのである。

 このような地味な仕事をしばらく続けているうち、自動車リース各社がリース契約が満了して商品価値が下がった中古自動車、いわゆるリースアップ車の処分に困っていることに気がついた。リースアップ車は一般に走行距離が長く、日本国内ではほとんど売れない。だが、リースアップ車が一定台数が揃えば海外に輸出できる「価値ある」自動車となる。現在ではリースアップ車の約7割が海外に輸出されているという。

 そこでシステム・ロケーションは1993年5月、年式は新しいものの、走行距離が10万キロを超える、主に法人が使う商用車を中心としたリースアップ車専門の入札会を神奈川県厚木市で開いた。今では全国7カ所の会場で年間約100回の入札会を開催するようになった。

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「リース満了車両の入札会を作った会社」の著者

内藤 耕

内藤 耕(ないとう・こう)

サービス産業革新推進機構代表理事

世界銀行グループ、独立行政法人産業技術総合研究所サービス工学研究センターを経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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