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売上減でも、粗利率をグンと引き上げれば生き残れる

【第2回】卸値を社員に公開し、利益額で評価する仕組みに

2013年3月13日(水)

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 価格は高いかもしれないけど、それだけしっかりサービスする――。これが「でんかのヤマグチ」の基本スタンスですが、創業当初からの方針ではありません。こうせざるを得ない事情があったのです。

 転機は1996年、大手家電量販店がヤマグチのある東京・町田に続々と進出してきたことです。

 当時のヤマグチは、価格でもサービスでも際立った特徴はない店でした。量販店と価格競争をしても勝てるはずがない。安売り競争に巻き込まれたら、ただでさえ少ない利益がさらに削られ、毎月の返済すら滞りかねません。そうなったら倒産へ一直線です。

 量販店の出店攻勢を受けても潰れないようにするためには、売り上げは下がったとしても、利益だけは死守しなければなりません。

 このときに、売り上げ重視から利益重視へ、「安売りから高売りへ」という大転換を図りました。もちろん悩みに悩んだ末の決断です。

売り上げが3割減っても大丈夫

窮地に立たされた山口勉社長は、値下げの裏を行く道を選んだ(写真:菊池一郎)

 私にとって「高売り」とは、「粗利益を増やす」こととイコールでした。そこで、当時25%程度だった粗利益率を35%へと、10ポイント引き上げることに決めたのです。

 売り上げから仕入れ額を引いたのが粗利益額で、粗利益率は売上高に対する粗利益の割合のこと。粗利益率が高いほど「儲け上手」と言えます。

 私は、量販店が進出してきた影響で、ヤマグチの売り上げはかなり下がるだろうと思いました。5%や10%程度のダウンで収まるはずがない。明確な根拠があったわけではありませんが、これまで商売をしてきた経験から少なくとも3割は売り上げが落ちると読みました。

 売上高が仮に3割減ると、25%の粗利では赤字になり、とても持たない。でも、粗利益が35%だったら、売り上げが3割減っても赤字にはならず、前と同じくらいの営業利益が出せるのです。

 簡単な計算をしてみましょう。

 売上高10億円で粗利益率25%のとき、粗利益額は2億5000万円になります。販売費及び一般管理費(販管費)が2億円だと、営業利益は5000万円です。

 もし、10億円の売上高が3割減って、7億円になったとしましょう。粗利益率が25%のとき、粗利益額は1億7500万円。販管費が同じ2億円だと2500万円の赤字です。

 でも粗利益率が35%だったら、売上高7億円の場合、粗利益額は2億4500万円。販管費が同じ2億円ならば、営業利益は4500万円の黒字になります。

 つまり、売上高が3割落ちても、粗利益率を25%から35%へと10ポイント増やすことができれば、4500万円の営業利益を確保できるのです。

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「売上減でも、粗利率をグンと引き上げれば生き残れる」の著者

山口 勉

山口 勉(やまぐち・つとむ)

ヤマグチ代表取締役

1965年に東京・町田市でパナソニック系列の家電販売店「でんかのヤマグチ」を創業。90年代後半、大手量販店の進出を受け、訪問販売を主軸にきめ細かなサービスを提供する経営へ転換。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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