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「裏原宿系ブランド」の終焉

約10年のトレンドは長いか短いか

2013年3月12日(火)

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 2月上旬、裏原宿系のブランド「スワッガー」が自己破産を申請した。同時に関連会社のアリソンも自己破産を申請している。負債総額はスワッガーが5億4700万円。年商規模は10億円程度の会社だが、衣料品業界ではビッグニュースとして衝撃が走った。

 帝国データバンクによると、「スワッガーは、2000年2月に設立されたカジュアル衣料の企画販売業者。裏原系ファッション『SWAGGER(スワッガー)』をはじめ、『PHENOMENON(フェノメノン)』『ROCSTAR』などのオリジナルブランドのメンズカジュアル衣料を企画。製造は他社へ委託して商品化し、大手ファッション通販サイトによる通信販売を中心に店舗での小売販売も手がけていた」とのことで、2007年8月期には約13億7200万円の売上高を計上。しかし、2011年8月期の売上高は約10億7600万円に落ち込み、資金繰りが悪化という。

 またアリソンは、同じく帝国データバンクの資料によると「2011年1月に設立されたメンズカジュアル衣料の企画販売業者。従来スワッガーが展開していた『PHENOMENON』ブランドを扱っていた」とある。

 その後、2月20日に2社は破産手続きの開始決定を受けているので、完全に倒産したということになる。今回の事態を受けて、ファッション関係者の多くは「やはり裏原宿系はダメになった」との認識を強くしたのではないか。

 1990年代後半から、ストリート、ヒップホップなどのテイストを打ち出したブランドが「裏原宿系」として人気を得た。しかし、2000年代半ば以降に失速してしまった。それでも約10年もの命脈を持ち得たのは、比較的長かったと評価してもよいかもしれない。

香港企業が買った「ア ベイシング エイプ」

 2000年代後半に失速した裏原宿系。その失墜を広く知らしめたのは、2011年1月末に裏原宿系の人気ブランド「ア ベイシング エイプ」を手掛けるノーウェアが資金難から、セレクトショップを運営する香港企業のI.Tに買収された一件だった。当初はノーウェアの負債が10億円で、買収額は2億3000万円だったと報じられたが、その後、ノーウェアの負債総額は43億円だったということが発覚、I.Tがそれをすべて肩代わりするということになった。ノーウェアの年商はピーク時の2006年には70億円だったが、2009年には50億円にまで低下していた。

 この一件で、かねて噂されていた裏原宿系ブランドの凋落ぶりが白日のもとにさらされたと言える。何しろ裏原宿のトップブランドが香港企業に買収されたのだから、それ以下のブランドは推して知るべしだろう。

 今回のスワッガーの件では、複数の業界関係者から「直営店が数店舗あったからといって、メンズだけで13億円の売上高があったのはすごい」との感想を聞いた。これは同意できる。これに、「『フェノメノン』は東京コレクション出展ブランドなのに経営破綻するとは」という感想が続く場合が多い。しかし、これには同意することができない。

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「「裏原宿系ブランド」の終焉」の著者

南 充浩

南 充浩(みなみ・みつひろ)

フリーライター、広報アドバイザー

1970年生まれ。洋服店店長を経て繊維業界紙に記者として入社。その後、編集プロダクションや展示会主催業者などを経て独立。業界紙やウェブなどに記事を書きつつ、生地製造産地の広報を請け負う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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手嶋 龍一 作家・ジャーナリスト