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国内生産300万台を維持するトヨタの真の狙い

日本発の自動化技術が海外に広がる

2013年3月18日(月)

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 記者が所属する『日経ものづくり』では、ここ数年、「日本で何を造るか」というテーマの特集記事を何度か組んできた。決して、「円が安くなったから日本で造ろう」という単純な話ではない。むしろ、こうした問題意識を編集部として強く意識するようになったのは、中国など海外での生産が拡大していた時期であり、為替の面でも国内生産は厳しい状況にあった。逆説的ではあるが、海外生産が拡大して当たり前になったからこそ、国内生産の意義を真剣に考える必要が出てきたのだ。

 先日、そうした観点から非常に興味深い出来事があった。一部メディアが「トヨタ自動車の国内生産台数が300万台を割って270万台まで減る」と報じたものの、同社はその日の記者会見で報道内容を否定したのだ(関連記事)。これまで同社では、豊田章男社長をはじめとする経営幹部がたびたび、国内生産台数300万台の死守ということを明言してきた。だからこそ、当初の報道内容は非常にインパクトがあったし、それを否定したこともニュースになった。

2013年3月6日に開かれた記者会見の様子。左から豊田章男社長、内山田竹志副会長、張冨士夫会長。同年6月の株主総会後、内山田氏は会長に就任し、それに伴って張氏は名誉会長となる予定。

革新的な生産技術を開発

 トヨタ自動車に限らず、国内工場の生産能力をどうするかという話は、雇用という政治的な問題と絡めて議論されがちである。実際、そういった面はあるかもしれない。しかし、同社の生産部門を統括してきた新美篤志副社長(次回の株主総会後に退任予定)はかつて、この300万台という数字について「競争力を高めて世界で戦っていくためのベース」と語っていた。300万台は、革新的な生産技術の開発に向けてはじき出された戦略的な数字なのである。

 つまり、海外生産が当たり前の時代における国内生産の意義の1つが、高度な生産技術の開発ということになる。これまでも、国内工場は「マザー工場」などと呼ばれ、同様の役割を果たしてきた。しかし、国内工場の生産量が相対的に少なくなるにつれ、そうした生産技術の開発拠点としての機能を意識的に確保しなければならなくなっている。

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「国内生産300万台を維持するトヨタの真の狙い」の著者

高野 敦

高野 敦(たかの・あつし)

日経ものづくり記者

2003年東京大学工学部機械工学科卒業、同年日経BP社入社。入社以来日経ものづくりの記者として、機械安全、製造業IT、設計のモジュール化(モジュラーデザイン)、医療機器などの分野を中心に取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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