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カイゼンがあぶり出す中国生産・調達の落とし穴

部品内製化で財務体質を強化したネポン

2013年3月19日(火)

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 生産拠点としての中国の位置付けが揺らいでいる。「世界の工場」と呼ばれた中国だが、人件費の高騰や他産業への人材流出などにより、以前ほどの魅力がなくなっている。日系企業にとっては、昨年の尖閣諸島の問題をきっかけに起きた反日デモも追い打ちとなった。そうした問題もあって、自社の生産拠点や部品の調達先を中国以外の国に分散させる動きが出始めている。そのときに多くの企業が向かう先はタイやベトナムといった東南アジアだが、興味深いのは一部に国内に回帰する動きがあることだ。

 あらかじめ述べておくと、巨大な市場を抱えている中国の生産量は、全体的には今後も緩やかに増加していくだろう。中国での生産が一気に縮小するという話ではない。また、今後の成長が期待できる東南アジアへの進出が活発化するのも必然だ。ならば、生産拠点や調達先を国内に戻す動きにはどういう意図があるのか。その謎を解き明かすためのカギは“カイゼン”である。

即納のために大量の在庫を保有

ネポンの温風暖房機「ハウスカオンキ」

 農業用ビニールハウス向け温風暖房機などの農業用機器を手掛けるネポンは、ここ数年、それまで中国企業に外注していた部品の内製化を進めている。同社の製品は基本的に国内市場向けで、製品の組み立ても国内工場だけで行っている。だが、温風暖房機のボイラーに用いるステンレス鋼製の“缶体”という部品については、加工コストが安いことを理由に中国企業に外注していた。このように、国内市場向けの製品に用いる部品の製造を中国企業に外注することは、多くの企業で見られる。

 ネポンでは、2000年代に入って売り上げが伸び悩み、一時はフリー・キャッシュフローがマイナスになる事態に陥った。だが、そうした財務状況の悪化を招いたのは、売り上げという外的な要因に加えて、完成品や仕掛かり品の在庫が多いという内的な要因も大きかった。

 農家のビニールハウスで温風暖房機が故障した場合、代替品を即納することが求められる。そうしなければ、ビニールハウスで育てている作物が全滅してしまうからだ。そうした即納体制を実現するために、ネポンは在庫を多く持つことで対応していた。

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「カイゼンがあぶり出す中国生産・調達の落とし穴」の著者

高野 敦

高野 敦(たかの・あつし)

日経ものづくり記者

2003年東京大学工学部機械工学科卒業、同年日経BP社入社。入社以来日経ものづくりの記者として、機械安全、製造業IT、設計のモジュール化(モジュラーデザイン)、医療機器などの分野を中心に取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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