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推進派と懐疑派の双方に聞いた「国土強靭化」

旧建設省と旧経企庁OBが持論を展開

  • 木村 駿

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2013年3月19日(火)

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 安倍晋三内閣が掲げる「国土強靭化」──。かつて官僚として行政の現場を知り尽くした論客はどう見ているのか。旧建設省OBの脇雅史・自民党参議院国会対策委員長と旧経済企画庁OBの原田泰・早稲田大学政治経済学術院教授の2人に聞いた。

(前回の「大型補正で問われる「公共事業復権」の是非」から読む)

「年間10兆円が少なくとも必要」

公共事業による景気対策は、従来型のバラマキにつながるのでは。

:相変わらずの類型的な批判というか、批判のための批判に聞こえます。そもそも、縮小均衡路線を続けてきたことが、日本経済の停滞を招いたのではありませんか。

脇 雅史わき・まさし)氏
自民党参議院国会対策委員長
1945年生まれ。67年に東京大学工学部土木工学科を卒業し、建設省に入省。近畿地方建設局長などを歴任して97年に退官。98年に参院議員に初当選し、現在3期目。自民党の参議院国会対策委員長を務める。国土強靱化基本法案の作成を指揮した(写真:日経コンストラクション)

 そうはいっても批判には答えられるようにしておかなければならない。デフレから脱却して中長期的に財政規律を保つために必要な投資であることを、政府は経済のマクロモデルを使って示す必要があります。

 注意しなければならないのは、2012年度補正予算はあくまでデフレ脱却に向けた緊急措置である点。インフラ整備は本来、時間をかけて計画的に執行すべきで、1年や2年で終わる類のものではありません。

 我々は小泉政権下で「計画があるから無駄な公共事業が生まれるのだ」という批判に負けて、あるいは自ら進んで全国総合開発計画を反故にした。本当に愚かなことでした。

 さらに民主党政権は、改革と称して「何をやめるか」という発想で突き進んだ。後ろ向きの姿勢で国家の将来像は描けない。事業仕分けはその代表例です。非難合戦になるだけで、それこそ「無駄」な作業ですよ。

 ですから、安倍総理と麻生財務相には「長期計画をきちんとつくってください」と申し上げています。

計画とはどのようなものですか。

 野党時代につくった国土強靭化基本法案では、国土強靭化に向けた基本計画を国や都道府県、市町村が策定するとしている。この基本計画に当たるものです。法案は国会に再提出しますが、計画づくりは同時並行で作業していく必要があります。

 まずは「自分たちの地域をこうしたい」という地方の考えがあって、それをもとに国家としての方向性をつくっていく。ただ、方針が無いなかで自治体に計画をつくれと言っても難しいでしょうから、今夏までに国が大綱のようなものを示し、都道府県や市町村を巻き込んで計画づくりの号令を出してほしいと古屋国土強靭化担当相にお願いしています。

必要な投資規模は。

 既に年間5兆円規模の投資では現状維持もできない。老朽化対策や維持・更新の費用をきちんと確保し、なおかつデフレから脱却するには、少なくとも毎年10兆円ぐらいの公共事業が必要ではないかと思います。防災・減災対策を考えると、もう少し上乗せが必要かもしれない。

 財政の状況を踏まえ、長期計画をもとに「5年で100兆円ならここまでできる」といった具合に決めていく。12年度補正予算と13年度当初予算には、差し当たって緊急性や優先順位の高い事業を入れたと理解しておけばよいと思います。長期的な視点を反映するのは14年度当初予算から。今夏の概算要求に向けて作業していくことになるでしょう。

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