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第2次朝鮮戦争は起きるのか

米国引き留めに必死の韓国

2013年3月28日(木)

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 北朝鮮が対決色を強め、韓国も応える。北朝鮮は「第2の朝鮮戦争を避けるのは難しい」と宣言済みだ。戦争は起きるのか。

異例の威嚇が続く

 北朝鮮が神経を尖らせていた米韓合同軍事演習「キー・リゾルブ」は3月21日に終了した。だが、北朝鮮は韓国への威嚇を続ける。別の米韓演習である野外機動訓練「フォール・イーグル」が4月30日まで続くためだろうが、それにしても北の対応は過去に例がないほど強硬だ。

 金正恩第一書記は22日と23日、対南特殊戦部隊を視察し「敵の軍事対象物と反動統治機構を手相を見るように見抜いてこそ、有事の際には敵の牙城へ突入し心臓部に短刀を正確に刺せる」と演説した。

 24日にも別の部隊を訪問しており、軍の視察は3日連続だ。金正恩第一書記は3月に入ってから最前線の砲兵部隊や奇襲部隊を相次ぎ訪問し「攻勢」を強調している。

 25日には金正恩第一書記の立ち会いのもと、日本海側で大規模な上陸訓練を実施した。

 26日には米本土とハワイ、グアムや韓国へのミサイル攻撃を主任務とする戦略ロケット部隊を戦闘勤務態勢に突入させる、と北朝鮮人民軍最高司令部は発表した。

 北朝鮮は3月7日、外務省報道官声明を通じ、米韓軍事演習などにより軍事的対応をするほかなくなったとして「第2次朝鮮戦争」を宣言している。

ソウルに降下する北の兵士

 核の先制使用も公言したほか、21日には「南韓(韓国)を3日間で焦土化し、統一を完成する」内容の4分19秒の動画をネット上で公開した。北朝鮮のロケット砲部隊が集中的に火力を駆使する場面や、戦車部隊が南進するさまを流した。

 ことに韓国人を刺激したのは北のヘリ部隊が兵士をソウルの街に降下させるシーンで、多くの韓国メディアはこの写真を紙面に採用した。また動画は「戦争を避けようのない都市住民は食糧もなく大混乱に陥る」とも脅した。

 北朝鮮の威嚇の意図は米国に対しては「核武装国」としての扱いを求める一方、韓国や日本には「みかじめ料」を要求することだろう(「背水の陣で核賭博に出た金正恩」参照)。

 ただ、「南への侵攻」を露骨に宣言するなど、これまでにない攻撃的な姿勢を打ち出していることに韓国では懸念が深まる。「核保有国になった」自信や、韓国や米国になめられまいとする若い指導者の気負いから「偶発的に起こるケースを含め、本当に戦争になるのではないか」と恐れる人も出る。

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「第2次朝鮮戦争は起きるのか」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中谷 巌 「不識塾」塾長、一橋大学名誉教授