テレビ東京系「ワールドビジネスサテライト(WBS)」の「スミスの本棚」は、作家やスポーツ選手、映画監督などがゲストとなって自分のとっておきの一冊を紹介するコーナー。オンエア時間はわずか5分であるにもかかわらず、紹介された本は翌日書店の店頭で売り切れ、出版社が即座に増刷を決めるほどの人気ぶり。そのコーナー3周年と書籍化第2弾『スミスの本棚 新しい自分が見つかる読書』の発売を記念して、代官山蔦屋書店のライブラリー&ラウンジ「Anjin」にて公開収録が行われました(オンエアは4月17日)。ゲストは本好きアーティストのJUJUさん。テレビ東京アナウンサーの森本智子さんがその創作と読書の関係に迫ります。

森本:今回の「スミスの本棚」のゲストはJUJUさんです。どうぞよろしくお願いします。
JUJU:よろしくお願いいたします。
森本:今日はお客さんを入れた公開収録ということで、書店のラウンジをお借りしています。私自身もこういった収録にはまったく慣れていないのですが……。
JUJU:一部の席の方には背中向けてしまって、すみません(笑)。
森本:今、まさに全国ツアーの真っ最中ということですが、ツアーにも本を持って行って読書されたりするのでしょうか?
JUJU:仕事柄、移動が多かったりするのですが、手元に本がないと落ち着かないんです。寝る前にも本が必要だったり。活字中毒かもしれません。
森本:それは子供の頃から?
JUJU:そうですね。子供の頃は、「現実逃避」というか、本に没頭するのが楽しかったですね。私の場合、読みながら頭の中にいろんな映像が流れるんです。登場人物をイメージして、「こんな感じの人なんだろうな」とか、勝手に俳優をキャスティングしたり(笑)。
森本:この登場人物はあの女優さん、とか(笑)。そういう「妄想」のようなものが楽しかったりするんですね。普段はどういったジャンルのものを読んでいるんですか?
JUJU:小説が多いですね。他には、詩集やエッセイ集とかも読みます。
森本:読書の体験が、作詞や音楽を作る上で生きてくるということもあるんでしょうか。
JUJU:あります。本を読んでいて、ハッとさせられたフレーズがきっかけで1曲できたこともあるくらいです。不思議なんですが、本の中でも別に「決めフレーズ」でもないような言葉が妙に気になったりして、「これってどういうことなんだろう」って考えていたら1曲できてしまったり。
読んだ本で作詞や生き方まで影響を受けることも
森本:それは日本語の素敵なところかもしれません。同じ言葉でも使い方で意味が変わってきますよね。では、本から歌詞が影響を受けることもあるなら、本によってJUJUさんの生き方も左右されたりする、なんてことは……。
JUJU:もう、ぶんぶん左右されますね(笑)。
森本:今日紹介していただく本もJUJUさんに影響を与えたのでしょうか。数あるお気に入りの本の中から、無理を言って一冊を選んでいただきました。
JUJU:私が紹介するのは、浅田次郎さんの『天切り松 闇がたり』の第1巻『闇の花道』です。このシリーズは今のところ4巻まであって、全部オススメなんですけど、最初の巻にしました。この本は実は、もう何回も買っているんです。人に貸すと返ってこなかったりするので、そのたびに買い直しているんですね。
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