• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「特別なことは何もしない」総菜で人が押し寄せる店

時代の先を行く「主婦の店さいち」の異端経営

2013年4月18日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 約80坪という小さな店舗ながら、全国にその名を轟かせているスーパーがある。仙台市郊外の秋保温泉に店を構える「主婦の店さいち」だ。

 もともとは典型的な地域密着型の小さな食品スーパーだったが、今や雑誌やテレビでもたびたび紹介され、大手スーパーや別のサービス業の関係者が研修や視察に訪れる。

小さい店舗ながら全国的な知名度を誇る「主婦の店さいち」

 業界の内外でさいちが注目を集めているのは、様々な点で、大手チェーンなどとは全く異なる経営スタイルを持っているからだ。

 その1つが商品構成。通常の食品スーパーは生鮮食品を主力にしているが、さいちの商品構成は総菜の売り上げが全体の55%を占めている。店舗の面積を比べても、通常の食品スーパーが平均で500~600坪もあるのに対し、さいちはその7分の1ほどの大きさしかない。

小型、総菜中心で時代を先取り

 今、スーパーを取り巻く環境は激変している。各地で高齢化が進んだことで、近隣で手軽に買い物ができる店舗のニーズが高まっている。都市部でも小型のスーパーが増えたり、コンビニエンスストアが生鮮食品の扱いを強化して「スーパー化」したりしているのも、消費者のニーズの変化に対応してのものである。

 さらに少子化などによる世帯人数の減少や共働き世帯の増加により、自宅で調理する機会が減っている。こうした背景もあって、近年、各スーパーは総菜の売り場を強化してきた。

 つまり、小さな店舗で総菜を中心に地道に販売を続けてきたさいちは、結果的に時代を先取りしてきたのだ。さいちの店舗運営がここにきて急速に注目されるようになった理由は、こうした点にもあるのかもしれない。

 さいちがある秋保温泉は仙台市中心部から自動車で30分程度の距離にある。年間80万人超の観光客が訪れ、松島や鳴子温泉と並ぶ宮城県の代表的な観光地の1つである。温泉地としての歴史は古く、湯治場の宿泊施設を源流とする大型の高級老舗旅館が数多くあり、長く仙台の奥座敷としての役割を果たしてきた。

 多くの観光客が訪れるものの、秋保温泉の人口は5000人弱。この秋保温泉でさいちは100年近くも地元の住民や旅館を相手に日用品や雑貨を売る「佐市商店」として細々と営業してきた。さいちを運営する株式会社佐市の佐藤啓二社長は3代目に当たる。

コメント1

「おもてなしの経営学」のバックナンバー

一覧

「「特別なことは何もしない」総菜で人が押し寄せる店」の著者

内藤 耕

内藤 耕(ないとう・こう)

サービス産業革新推進機構代表理事

世界銀行グループ、独立行政法人産業技術総合研究所サービス工学研究センターを経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

もっと事業を効率化して、料金を下げて、消費者に貢献しないと業界はだめになってしまう。

和田 眞治 日本瓦斯(ニチガス)社長