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オーガニックコットンは体にいい?

消費者の“誤解”を販促に利用してはいけない

2013年4月24日(水)

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 H&Mの関西旗艦店である心斎橋店が4月13日にオープンした。オープン前に行われた内覧会に出席した際、オーガニックコットンを使用した子供服を見つけた。

 売り場面積3000平方メートルのこの巨大店舗では、これまでよりもランジェリーコーナーやマタニティーコーナーが広く取られていたり、170センチまでの子供服がフルラインで揃っていたりする。その子供服の中に92~128センチサイズで二枚一組999円のオーガニックコットンTシャツや、新生児向けで三枚一組1190円のオーガニックコットン使用のロンパースなどが並んでいた。

 無印良品でもオーガニックコットン100%使用のTシャツやポロシャツが並んでいる。価格は一枚がだいたい1550~3900円の範囲内に設定されている。

 オーガニックコットン製品はこれまでも存在していたが、かなり高額な物として認知されていた。例えばTシャツで1万円前後というレベルである。ところが最近では、H&Mや無印良品に限らず低価格のオーガニックコットン製品が市場に多く出回っている。これまでと何が違うのだろうか。

広がるオーガニックコットンの産地

 オーガニックコットンとは、栽培地の土壌汚染を緩和するために化学肥料や農薬を使わずに栽培する綿花のこととされている。もともとは米国で起きた消費者運動で、米国の綿花農場での有機栽培を指したものだった。米南部は綿花栽培が昔から現在に至るまで盛んに行われており、アフリカ大陸からの奴隷連行もその多くは綿花栽培のためだったことは広く知られている。

 化学肥料と農薬を使わないで栽培すると、当然ながら通常の栽培よりも人手が必要となり、通常品よりも生産コストが上昇することになる。ましてや先進国で人件費の高い米国でやろうとすれば、栽培された綿花の価格は通常よりもかなり高くなる。本来、オーガニックコットンといえば米国で有機栽培された綿花のみを指していた。従来のオーガニックコットン製品が高価格だったのは、こうした背景があったからだ。

 デニム生地メーカーの営業本部長や繊維業界に詳しいコンサルタントによると、昨今の低価格製品に使用されているオーガニックコットンはアジア諸国やアフリカ諸国、中南米で栽培されたものだという。インドやトルコや中国、パキスタンなどがアジアの綿花栽培国として知られているし、ブラジルやアフリカの国々でも綿花栽培が行われている。これらの国では気象的条件から除虫用の農薬が必要なかったり、設備投資が遅れているために「仕方なく」有機栽培せざるを得ない農場が数多く存在する。

 こうした国で栽培された綿花はオーガニックコットンといえども価格は安い。そのため、低価格品にもオーガニックコットンがふんだんに使えるようになったようだ。ただ、本来のオーガニックコットンの定義とは、少しズレが出ているとも感じる。

コメント1件コメント/レビュー

ベトナムで絹、綿製品の開発をしています。草木染めに取り組んでいます。その理由は、化学染料には、染色スタッフの健康を害するリスクがあるからです。垂れ流しになる新興国では河川、地下水の汚染にも大きな問題があります。オーガニックさを求めるとしたら化学染料には問題があります。(2013/04/24)

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「オーガニックコットンは体にいい?」の著者

南 充浩

南 充浩(みなみ・みつひろ)

フリーライター、広報アドバイザー

1970年生まれ。洋服店店長を経て繊維業界紙に記者として入社。その後、編集プロダクションや展示会主催業者などを経て独立。業界紙やウェブなどに記事を書きつつ、生地製造産地の広報を請け負う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

ベトナムで絹、綿製品の開発をしています。草木染めに取り組んでいます。その理由は、化学染料には、染色スタッフの健康を害するリスクがあるからです。垂れ流しになる新興国では河川、地下水の汚染にも大きな問題があります。オーガニックさを求めるとしたら化学染料には問題があります。(2013/04/24)

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井上 礼之 ダイキン工業会長