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トラブル続くジェットスター・ジャパン

LCCが迎える2年目の正念場

2013年4月24日(水)

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 日本初のLCC(格安航空会社)、ピーチ・アビエーションが就航して3月で1年が過ぎた。2012年は7月に豪カンタスグループや日本航空などが出資するジェットスター・ジャパン、8月には全日本空輸とマレーシアのLCC大手エアアジアが出資するエアアジア・ジャパンが相次ぎ就航。全日空はピーチにも出資している。

 ピーチは関西国際空港を、ジェットスターとエアアジアは成田空港を拠点として、親族訪問や観光など、新たな航空需要の開拓を進めている。

 2年目を迎える今年は、初就航という珍しさのなくなったLCC各社にとって、正念場となる。

 関空や成田のLCCターミナルで見かける利用者の多くは若者だ。しかし中には、60歳以上のシニア層も見かける。ただシニアのLCCに対する評価は分かれているようだ。4月に時事通信社が発表したLCCに関する世論調査では、「利用するつもりはない」と答えた人が全体で46.2%だったのに対し、60歳以上では65.7%と抵抗感の強さが表れた。

 LCCというと、「安かろう悪かろう」というイメージが付きまとう。安全面で大手に劣るのではと不安を抱く人も多いだろう。利用者のこうした懸念を払拭するため、LCC各社は新路線の就航時には決まり文句のように、運航する全機が新造機だと強調する。特に、ジェットスターは、ジェット機の墜落事故を起こしていない親会社カンタスグループの安全基準を適用していることを前面に打ち出し、安全性をアピールしてきた。

LCC初の「厳重注意」

 しかし実は、国内LCC3社の中で、トラブルが最も多いのが、このジェットスターである。昨年10月には、国土交通省からLCCで初となる「厳重注意」を受け、約2万2000人に、予約取り消しなどの影響が出た。

 ジェットスターは、運航前に機体を点検して、最終的に問題がないと判断を下す「確認主任者」に、社内規定の資格要件に満たない整備士2人を選任していた。国交省は「この状態で事業を拡大することは運航の安全性に重大な影響を及ぼしかねない」と厳重注意に踏み切った背景がある。

 国交省がLCC初の厳重注意を行った理由はこれだけではない。

 かねてから整備作業などの改善を求めてきたが、是正されなかったことが影響している。

 これを受けて、ジェットスターは昨年12月に是正措置を発表。その中では、整備部門の人員不足やコミュニケーション不足などの複合的な要因で問題が起きたと説明している。今後はそれを人員増強やミーティング方法の見直しなどで改善するという。

 だが、この是正措置を実施した後もトラブルは一向に収まらない。

 航空機は通常、安全性を証明するため、部品にも「耐空証明書」が必要となる。だが3月にはエンジン部品の耐空証明書に不備が見つかり、欠航が発生。4月に入ると、大分空港に着陸した機体のタイヤが傾いていたことが発覚し、欠航などで約3000人の利用者に影響が出た。

 いずれのケースもけが人は出ていない。

 しかし、4月2日に起きた大分空港のケースは、一歩間違えば大事故に繋がりかねない。

 「コストカットは行っているが、安全は妥協しない」

 3月31日、中部国際空港発着の札幌線と福岡線を新設した際、ジェットスター・ジャパンの鈴木みゆき社長は、安全性についてこう回答している。その矢先のトラブルだけに、社内のコミュニケーション不足は今も解消していないのでは、と感じてしまう。

2012年7月3日に初就航したジェットスター・ジャパン。就航から1年足らずでトラブルが噴出する(撮影/吉川忠行、他も同じ)
「安全は妥協しない」と宣言した鈴木みゆき社長

コメント3件コメント/レビュー

私は郷里の父親の介護に毎月2回ジェットスターを利用しています。とにかく往復運賃でも従来の1/3以下で済むので大変有り難い。今のところ特に不具合は感じていません。ここではジェットスターだけがトラブル頻発しているように書かれていますが、報道されるシステムダウンとか機材トラブルの件数は在来航空会社の方が多いと思いますが。新規参入者に対する既得権保有者からのネガティブキャンペーンは日本社会の常ですが、これではいつまでたっても新しい芽は生まれないと思います。また、この記事を読んで脊髄反射的に「もう乗らない」と書いてしまう方、活字が真実の全てとは限りませんよ。(2013/04/25)

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「トラブル続くジェットスター・ジャパン」の著者

吉川 忠行

吉川 忠行(よしかわ・ただゆき)

Aviation Wire編集長

ライブドアで同業初の独自取材部門「ニュースセンター」立ち上げに参画。ライブドア事件も内側から報じる。退職後はAFP通信社等で取材を続け、2012年2月Aviation Wire創刊。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

私は郷里の父親の介護に毎月2回ジェットスターを利用しています。とにかく往復運賃でも従来の1/3以下で済むので大変有り難い。今のところ特に不具合は感じていません。ここではジェットスターだけがトラブル頻発しているように書かれていますが、報道されるシステムダウンとか機材トラブルの件数は在来航空会社の方が多いと思いますが。新規参入者に対する既得権保有者からのネガティブキャンペーンは日本社会の常ですが、これではいつまでたっても新しい芽は生まれないと思います。また、この記事を読んで脊髄反射的に「もう乗らない」と書いてしまう方、活字が真実の全てとは限りませんよ。(2013/04/25)

興味深い内容ですが取材の甘い原稿です。ジェットスターのトラブルが多いというヘッドラインで、確かに原稿では多い印象です。しかしピーチとエアアジアの発生件数が示されていない以上、この数字が多いのか少ないか判断できません。またトラブルとは「厳重注意」を示すのか否か、いわゆるフルサービスキャリアの場合はどうか、が何も示されていません。 超過請求の件数も同様です。 また、ロードファクターも唯一80%を切っていると指摘しているが、注意すべきはエアアジアが約80%と公表している点である。つまり概算値のため、70%台である可能性がある。このあたりも筆者は指摘がない。 穿った見方をすればジェットスターに対し、何らかの異図を持った原稿とも読める。そうでないならば単に取材力が甘いだけなのか。(2013/04/24)

この会社の生き残りは無理でしょう。隠す会社は信用されない。ましてや、事故は即ち死を意味する航空機に信用がなくては乗れない。自己判断のできない何でも人のせいにするようなお客ばかりが乗って、事故になったら目も当てられない。。。この会社の飛行機には乗らない。。。。(2013/04/24)

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三品 和広 神戸大学教授