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次のiPadはカバーにもディスプレー

イノベーション企業の現状分析~将来予測【その1】

2013年5月8日(水)

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 本連載は、グローバルに著名な企業の経営戦略を、知的財産権の分析から浮き彫りにしたうえで、イノベーションを起こすためには、どのような経営戦略を取るべきなのか、その指針を得ることを目的としたもの。前回は、アップルの経営戦略の柱である「デザイン・ドリブン・イノベーション」を解説するとともに、アップルの知財戦略をサムスンと対比して分析してみた。

 今回からは4回連続で、主要企業を4社ピックアップして知的財産権の現状をより細かく分析するとともに、分析結果に基づいて、将来はどのような機能を製品に盛り込んでいく可能性が高いかを予測する。前回取り上げたアップルとサムスンに加えて、「Android(アンドロイド)」OSの立役者であるグーグル、そして近年、モバイル機器業界において保有特許件数で他社を圧倒し、莫大なロイヤリティーを獲得しているマイクロソフトの4社を主要なプレーヤーと定義した。

 4社の中で最初に取り上げるのは前回に引き続きアップル。世界で最もイノベーティブな企業はどこかといわれると、著名なシンクタンクや戦略ファームのレポートにおいても、必ずといって同社は上位にランクインする。今やイノベーションの象徴企業といっても過言ではない。

 モバイル機器市場におけるサムスンとの熾烈な首位争いや知財訴訟など、業界内における話題も尽きない。またアップル製品に使用されている主要部品の約4割は日本製といわれており、アップル依存度が高い日本企業は少なくない。2012年にスマートフォン市場シェアの首位をサムスンに奪われたアップルが、部品調達先に大幅減産を通告したことは、アップルショックとして日本でも大きな話題になった。このままアップルは劣勢に陥るのか、それとも優勢を維持できるのか、日本の電子産業や素材産業にとっては大きな関心事であろう。

現状分析~将来予測の全体像

 本題に入る前に、本分析/予測の全体像について説明する。分析/予測には、著者が提唱する知財情報戦略を適用する(図1)。知財情報戦略は、知財情報を適切に絞り込んで母集合を設定する検索ステップと、設定した母集合をいろいろと分析した上で将来予測をする分析ステップとからなる。

図1:知財情報戦略における典型的なプロセス

 今回のアップルの分析における検索ステップでは、米国特許商標庁(USPTO)が特許出願ごとに技術内容に応じて付けたインデックスの中で、国際特許分類≪注1≫に着目した。その結果、アップルの主力製品であるモバイル機器関連の特許出願の中で最も頻繁に出てくるものとしてG06F(電気的デジタルデータ処理)が特定できたため、これを用いて絞り込むこととした。これを使用することで、モバイル機器とは関連が薄いサムスンの半導体事業によるものなどをノイズとして除外できる。

≪注1≫International Patent Classification(IPC)。国際共通の特許分類であり、グローバルな特許調査や分析に好適。上位から順にセクション、クラス、グループという階層構造を持つため、目的に応じた大小の分類が可能。なお、米国におけるUS Classification(USC)など、独自の特許分類を併用する国がある。

 続く分析ステップでは、「木を観て森を観ず」といった事態に陥らないために、「鳥の目」による全体俯瞰(マクロ分析)、すなわち上述した主要プレイヤーとのポジションを把握することが第一である。次いで、細部を見る「虫の目」による対象企業分析(セミミクロ分析~ミクロ分析)を行い、最後に先を読む「魚の目」による将来予測を行う。

 なお、米国特許には、前回も説明したが「Utility Patents(日本で言う特許権)」と別に「Design Patents(日本で言う意匠権)」が存在する。本稿で単に「特許」という場合には、Utility Patentsを意味するものとする。また、アップルの意匠特許については、著者自身も分析を行ったが、前回の内容との重複が多いため、今回は割愛する。

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「次のiPadはカバーにもディスプレー」の著者

山内 明

山内 明(やまうち・あきら)

弁理士 AIPE認定知的財産アナリスト

三井物産グループ向け知財コンサル部門を統括し、知的財産デューデリジェンス、知的財産価値評価、知財情報解析活用によるマーケティングやアライアンス支援等、攻守に亘る広範なサービスを提供している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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