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第3回 「コア技術」とビジネスの接点を探せ

2013年5月16日(木)

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高杉康成氏が講師を務める「高収益商品・サービスを作る コア技術・ノウハウ展開塾」が6月からスタートします。自社のコア技術・ノウハウを発掘し、新たなビジネス展開や事業強化につなげる経営塾です。詳しくは、5月21日・29日、6月4日に東京・新橋で開催する無料説明会で。

 これまで、真のコア技術・ノウハウの見つけ出し方について解説をしてきました。“作る”ではなく、“見つけ出す”なのは、日本企業の多くは、すでにコア技術・ノウハウを持っているからです。

 正しい方法で、コア技術・ノウハウを探し出せたなら、次にすべきことは、それをビジネスに結びつけることです。日本企業の多くは、ここを苦手にしています。

 製品が売れないのは、企業が成長しないのは、技術やノウハウに欠けているからだと思い込み、そちらばかりを追求しがちです。しかし、そういった企業に足りないのは、すでに持っている強みを、ビジネスにつなげていく力です。

日本企業がiPhoneを生み出せなかった理由

 今や当たり前の存在になったスマートフォン。この市場を切り開いたのは、米アップルのiPhoneであることは、論を待たないでしょう。超小型のマイコン、その実装技術、極薄型の基板、美しい液晶画面など、一つひとつの要素を切り出すと、どれも日本企業が得意としているものばかりです。しかし、日本の企業からはiPhoneは生まれませんでした。

 このiPhoneには、iPhone発売当時の携帯電話の業界では大きな欠点となる特徴があります。それは、バッテリー交換ができないことです。今では、バッテリー交換ができないスマートフォンは珍しくありませんが、当時はほかにありませんでした。充放電を繰り返すと実質的な容量が小さくなっていくリチウムイオン電池は、時期が来たら交換するのが当たり前だったからです。

 ところがアップルは、その当たり前の代わりに、持ちたくなる美しさ、使いたくなる楽しさをユーザーに提供したと言えます。もちろん、最先端の技術も多く使われています。しかし、その技術に頼り切らず、顧客の視点を取り入れて、iPhoneを生み出しました。

 もう1つ、象徴的な話があります。

 日本の冷蔵庫には、この数年で大きな変化がありました。冷凍室の位置です。以前は、上から順に、冷蔵室、野菜室、冷凍室と配置されている冷蔵庫が大半でした。ところが今は、あとの2つが逆転し、冷蔵室、冷凍室、野菜室となっています。冷凍食品ブームにより、冷凍室が大きく、アクセスしやすいほうがいいという市場の声に応えた結果です。家電量販店の冷蔵庫売り場に並んでいるのも、上から冷蔵室、冷凍室、野菜室がほとんどです。

 しかし、東芝の冷蔵庫は違います。上から冷蔵庫、野菜室、冷凍庫。従来通りなのです。これはおそらく、競合各社が冷凍室を中段に配置する動きを見せる中で、ターゲットを「冷凍食品より野菜」という家庭に絞り込んだ結果でしょう。古いままにしてあるのではなく、あえて、他社が捨てた顧客を奪いにいっているのです。「真ん中冷凍室」では様々な企業の製品が競合してしまう。ところが、「真ん中野菜室」では東芝だけしか選択肢がないので一人勝ち。まさに、ブルーオーシャン戦略の典型例でしょう。

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「第3回 「コア技術」とビジネスの接点を探せ」の著者

高杉 康成

高杉 康成(たかすぎ・やすなり)

コンセプト・シナジー代表取締役

神戸大学大学院経営学研究科修了(MBA)。キーエンスで新規事業・新商品グループチーフなどを務めた後、独立。高収益の実現を目標に、新規事業・新商品開発、提案営業力強化などの収益力改善を指導している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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三品 和広 神戸大学教授