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お手本とすべきサムスンの新興国戦略

イノベーション企業の現状分析~将来予測【その2】

2013年5月15日(水)

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 前回、アップルの知的財産権について分析した。アップル以外にサムスン、グーグル、マイクロソフトを主要プレーヤーと定義し、必要に応じて対比しながら現状の事業戦略分析や将来予測をした。

 今回、分析するのはサムスン。知財訴訟などにおいてアップルより劣勢ではあるものの、ビジネス的な観点からみると2012年のスマートフォン市場シェアでアップルから首位を奪うなど、躍進が目覚ましい。そこで、サムスンのモバイル機器(スマートフォン、タブレット)事業に焦点を当て、事業戦略を分析したうえで、将来予測を試みたい。

 本分析/予測には、前回と同様に知財情報戦略を適用する。知財情報戦略は、知財情報を適切に絞り込んで母集合を設定する検索ステップと、設定した母集合をいろいろと分析した上で将来予測をする分析ステップとからなる。今回も、検索ステップでは米国特許商標庁(USPTO)が特許出願ごとに、技術内容に応じて付けるインデックスの中で、国際特許分類≪注1≫に着目。その中でも、G06F(電気的デジタルデータ処理)に特定して絞り込むこととした。これを使用することで、モバイル機器とは関連が薄いサムスンの半導体事業による特許出願などをノイズとして除外できる。また、サムスン電子に限定することとし、サムスンSDIなどの他事業を担う関係会社を除外した。

《注1》International Patent Classification(IPC)。国際共通の特許分類であり、グローバルな特許調査や分析に好適。上位から順にセクション、クラス、グループという階層構造を持つため、目的に応じた大小の分類が可能。なお、米国におけるUS Classification(USC)など、独自の特許分類を併用する国がある。

 続く分析ステップでは、まず主要プレーヤーとのポジションを把握。その後、サムスンのみを掘り下げて分析し、最後に将来予測を行う。なお、米国特許には、前回も説明したが「Utility Patents(日本で言う特許権)」と別に「Design Patents(日本で言う意匠権)」が存在する。本稿で単に「特許」という場合には、Utility Patentsを意味するものとする。

関連特許の数はアップルの約2倍

 前回同様に、まず主要プレーヤー4社の特許出願件数のシェアに着目する(図1)。サムスンは、首位のマイクロソフトに次いで第2位。アップルやグーグルの約2倍あり、件数面ではアップルよりも優位といえる。

図1:4社間の特許出願件数(2000年以降出願、以下同じ)のシェアマップ
検索ツール(以下同様):日立システムズ Shareresearch
解析ツール(以下同様):コスモテック特許情報システム INNOVATION NAVI
対象公報(以下同様):登録公報(2013.2.26発行分まで)、公開公報(同2.28発行分まで)

 また、特許出願件数の推移に着目すると、サムスンの特許出願件数の伸びが大きくなる時期は2003年頃(図2)。これはアップルと比較すると伸びが大きくなる時期が2~3年早く、一般論としてはその分だけアップルよりも先駆性が高く優位といえる。なお、本分析の母集合は、原則、2000年以降の出願かつ2013年2月末までに発行されたもので構成する。いずれの時系列マップについても、出願日から1年6カ月の未公開期間が原則として存在するため、2011年以降の出願件数は充足しきれていないことには注意を要する。

図2:4社間の特許出願件数推移を示す時系列マップ

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「お手本とすべきサムスンの新興国戦略」の著者

山内 明

山内 明(やまうち・あきら)

弁理士 AIPE認定知的財産アナリスト

三井物産グループ向け知財コンサル部門を統括し、知的財産デューデリジェンス、知的財産価値評価、知財情報解析活用によるマーケティングやアライアンス支援等、攻守に亘る広範なサービスを提供している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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