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B787騒動から見えた米ボーイングの変調

サプライヤーは下請けか、パートナーか

2013年5月7日(火)

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 「我々が最も重視しているのは品質。バッテリートラブルは品質の問題ではなかった」

 4月28日、3カ月半ぶりに日本の空を飛んだボーイング787型機。事故後、初の試験飛行後に会見を開いた米ボーイング・民間航空機部門のレイモンド・コナー社長は、筆者が投げかけた質問に対して、軽く舌打ちした後、こう応じた。

 B787は今回のバッテリートラブル以前にも、全日本空輸(ANA)への初号機の引き渡しが3年遅れるなど、相次ぐトラブルに見舞われてきた。製造初期の機体は重量が設計値を超過。機体の軽量化による燃費の良さが導入メリットのはずが、重量オーバーで燃費効率の向上は期待できず、ANAから受領を拒否された経緯がある。

 さらに引き渡しを始めた後でも、後部胴体の不具合が発覚。再び納入遅延が生じた。2013年1月16日に、高松空港へ緊急着陸したANAの機体では、バッテリートラブルとは直接関係はないものの、電気配線のミスも見つかっている。
 開発遅延に、相次ぐ不具合と改修作業──。
 当然ながら開発費も膨らんでいく。

 「ボーイングのコストダウン要求は以前と比べて一層、厳しくなっている」
 数々の開発費増加の影響なのだろうか。複数のサプライヤー(納入業者)はこう打ち明けている。彼らの話を聞くにつれ、コストダウンに比例して、部品製造現場に余裕がなくなってきているように感じた。

 こうした背景を受けて、筆者は冒頭の会見で、コナー社長にこう問いかけた。
 「B787が数々のトラブルを起こしている背景には、ボーイングによる過度なコストダウン要求が影響を及ぼしているのではないか」。
 コナー社長は結局、軽く舌打ちしただけで、質問の内容には直接言及しなかった。

トラブルから約3カ月半ぶりに日本の空を飛んだB787(撮影:吉川忠行、他も同じ)
試験飛行に当たって、来日した米ボーイング・民間航空機部門のレイモンド・コナー社長。4月28日には、ANAの伊東信一郎会長らと共に、テストフライトに同乗。八丈島や紀伊半島上空を2時間にわたって飛んだ

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「B787騒動から見えた米ボーイングの変調」の著者

吉川 忠行

吉川 忠行(よしかわ・ただゆき)

Aviation Wire編集長

ライブドアで同業初の独自取材部門「ニュースセンター」立ち上げに参画。ライブドア事件も内側から報じる。退職後はAFP通信社等で取材を続け、2012年2月Aviation Wire創刊。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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