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「日本企業について、世界は全く知りません」

米有名教授が語る「発信力ゼロのニッポン」

2013年5月10日(金)

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 「日本企業は世界の“空気”を読むのが苦手だ」と指摘した、フライシュマン・ヒラード・ジャパンの田中愼一社長。つまりは「世界からどう見られているか」、評判をきちんと認識することが苦手なのである。では海外の目から見ると、どのように日本の「鈍感力」が映るのか。「評判管理」について長年研究を続けている米ダートマス大学タック経営大学院のポール・アルジェンティ教授に聞いた。

フライシュマン・ヒラード・ジャパンの田中愼一社長は、「日本企業は空気が読めず、(市場経済のルール外である)情報攪乱戦などの場外乱闘に弱い」と指摘しています。つまり、商品やサービスで優劣を争う戦いではなく、ライバル会社を含めたステークホルダーとの情報戦に弱いということです。アルジェンティ教授は、そうした見方を聞いて、どう感じますか。

アルジェンティ:非常に鋭い指摘ですね。私も同じように感じていますので、分かりやすい簡単な例をあげてお話ししましょう。

 日本企業のウェブサイトを見ると、その多くは、商品や企業の説明で、その英語訳が分かりにくく、非常に翻訳を苦手にしていると感じました。これはかなり「痛い」ことです。たとえば、日本の消費財や小売りの企業では、ネット上に商品情報などをきちんと英語で掲載するのが非常に遅い。また、好む好まざるは別にして、世界の共通言語は英語ですから、英語での対応を強化すべきでしょう。

英語での情報発信が少なすぎる

 もちろん、企業数は少ないものの、しっかりやっている企業もありますよ。しかし、ウェブ上の英語が分かりにくいのは大きな問題です。この辺り、日本企業の「島国根性(insular nature of Japanese companies)」が、自分たちの商品価値をおとしめていると考えていい。日本市場に注力しすぎなのです。「井の中の蛙(big fish in a small pond)」とも言えますね。日本市場で成功したからといって、それが世界で成功することにはつながりません。そこに気づいていないことが弱みでしょうね。

ポール・アルジェンティ(Paul Argenti)氏
米ダートマス大学タック経営大学院教授。専門は企業の戦略的コミュニケーション、CSR(企業の社会的責任)、企業価値。1979年米コロンビア大学卒業、81年同大学経営大学院修了(経営学修士)。81年から現職。2001年からオランダ、エラスムス大学客員教授、2011年からシンガポール経営大学客員教授。「Corporate Reputation Review」アソシエイトエディター。

商品やサービスの問題ではなく、まずは意識の問題ですか。

アルジェンティ:そうです。日本市場ではもちろん日本語だけでも十分ですが、世界では全く通用しません。それが念頭にない。ほんの一握りの企業が積極的に英語で情報提供を進めていますが、日本企業の場合、何もしていないケースがほとんどなので、英語での情報提供がきちんとできただけでも世界市場での評判は劇的に高まるでしょう。そうした、戦略を強力に進めるためのコミュニケーション手法を理解していないのです。

 ソニーなど、すでに世界で有名になった企業を除けば、日本企業のほとんどは世界では全く無名です。他に挙げるとすれば、米国の都市部で有名となってきたユニクロではないでしょうか。それ以外の企業の名前を思い浮かべるのは大変難しい。英語で効果的に発信していないからです。

コメント6件コメント/レビュー

どうも世界的に常に拡大を是とする思想に染まった、女性も男性と同様、会社にてマッチョに働かなければいけない、専業主婦を選ぶ事は馬鹿である。と言っているのと同じに見える。日本の伝統的企業は成長より安定を是とする。これは息の長い企業が日本に多い事でも現されていると思う。しかし、そういう企業でも存続の為に代わる必要があると判断すれば業態転換しても乗り越えてきた。グローバル化が必要と判断されれば記事の様にそうするまでの事。記事自身非情にバランスの悪い。中身より宣伝で売るコモディティ商品取扱い分野の話かね。最後に「楽天、ソフトバンクの発信力」と言いつつ「当社は良い会社です」と言うのを悪い例に出すのは皮肉ですか?自身の見識が浅いのですか?(2013/05/11)

「社長の発信力ランキング2013」のバックナンバー

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「「日本企業について、世界は全く知りません」」の著者

広野 彩子

広野 彩子(ひろの・あやこ)

日本経済新聞社NAR編集部次長

朝日新聞記者を経て日経ビジネス記者、2013年から日経ビジネス副編集長。日経ビジネスオンラインでコラムの執筆・編集を担当。入山章栄氏の著作『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

どうも世界的に常に拡大を是とする思想に染まった、女性も男性と同様、会社にてマッチョに働かなければいけない、専業主婦を選ぶ事は馬鹿である。と言っているのと同じに見える。日本の伝統的企業は成長より安定を是とする。これは息の長い企業が日本に多い事でも現されていると思う。しかし、そういう企業でも存続の為に代わる必要があると判断すれば業態転換しても乗り越えてきた。グローバル化が必要と判断されれば記事の様にそうするまでの事。記事自身非情にバランスの悪い。中身より宣伝で売るコモディティ商品取扱い分野の話かね。最後に「楽天、ソフトバンクの発信力」と言いつつ「当社は良い会社です」と言うのを悪い例に出すのは皮肉ですか?自身の見識が浅いのですか?(2013/05/11)

グローバル市場に向けて商売をするならば、この教授の言うとおりしっかりと国際語である英語で発信できていないといけないのは言うまでもない。当然のことである。しかしながら、日本の多くの企業はグローバル市場を必要としていないのではないか? 同じようなことが海外企業にも言える。日本の市場を欲している割に、日本語で十分なアナウンスをしている企業がどれぐらいあるだろうか。日本人は世界中の企業などほとんど知らない。知らなくても問題ないからだ。(2013/05/10)

日本市場で成功したからといって、それが世界で成功することにはつながらない事に気づいていない、と言うのは誤解ではないだろうか。気付いていても何をしたら良いか分かっていないのだと思う。数年前にパナソニック(当時の松下電工)の石油ストーブの欠陥が分かった時に、パナソニックは全てのテレビコマーシャルを通常のものから欠陥製品情報の通知と無償修理のお知らせに切り替えていた。然もその期間は1年以上続いたのではないか。あれは国内だったから、却って「商品品質に責任を持つ会社」としての宣伝に役立ったのであって国外では通用しない、と考えているのではないか。或は国外ではその反応がどう転ぶか分からないので怖くて同じ事が出来ない。失敗しても良いではないか。「これが日本のメーカーの品質保証の基本」と強く打ち出す事に躊躇する必要は無い。欠陥隠しが増えている時代だからこそ、それを逆手にとる。海外企業の宣伝は実際以上に「やっている」事を大きく見せる。コカコーラの例等、同じ程度の事を国内でやっても、「当然の事」として宣伝にも使わない奥ゆかしさは世界でトップになるには無駄なものだ。日本人の感覚的には破廉恥と思われる程度で丁度良い、を基準にすれば良いのではないか。CSRレポートで報告すればそれで終り、では海外企業には勝てない。製品の宣伝を半分にしてでもCSR活動を宣伝する、というのも方法だろう。「ちゃんとやっているから良い」では「もったいない!」のだ。比較広告も許可されているのであれば、日本品質の何処がどれだけ優れているのか、少々オーバーでも良いから主張する。禁止されていても、優れたポイントを目立つ方法で消費者に伝える。こう言う事の積み重ねだろう。(2013/05/10)

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