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アベノミクスのアキレス腱は「安倍首相の靖国参拝」

イデオロギーが景気回復を崩壊させる

2013年5月24日(金)

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 日経平均株価が1万5000円を突破し、1ドル=100円台に乗せたアベノミクス効果。大胆な金融緩和など安倍晋三首相が掲げる経済政策によって日本経済は復活の兆しが見えている。6月にはアベノミクスの3本目の矢である「成長戦略」が示される。大方の見方はこの成長戦略がきちんと日本の将来ビジョンを語るものになるかどうかがアベノミクスの成否を分けるというものだが、ここへ来てアベノミクスに立ちはだかる別の懸念材料が頭をもたげている。安倍首相の靖国神社参拝問題である。

 「安倍首相が靖国に行ったらすべてがご破算になる」

 アベノミクスの成長戦略をまとめる産業競争力会議の議員を務める経営者はこう語る。この議員はどちらかと言えば右翼的思考の持ち主で、自ら靖国神社にも参拝していることを公言している。それでも安倍首相が靖国に行くことには反対なのだ。

中国人観光客は減少、日中貿易も減少

 「中国との関係を損なえば、経済的な損失は計り知れない。TPP(環太平洋経済連携協定)を進めようにも、米国の支持も失いかねない」

 そうこの経営者は危惧する。昨年秋の尖閣諸島国有化問題以降、冷え込んだ日中関係に回復の兆しはない。アベノミクスによる円安効果によって外国人観光客が急増しているが、中国人観光客はむしろ減少している。また、日中間の貿易も大きく減少しており、日中双方にとって経済的なマイナスは計り知れない。そんな微妙な日中関係が続いている現在、安倍首相が靖国神社を参拝するようなことになれば、もはや日中関係は修復不能な状況に陥るというのである。

 外務省の幹部も言う。「現段階で日中間で本音で語り合える人間関係を保っている人は、政治家にも官僚にもほとんどいない」。つまり、日中間の外交パイプが細り、意思疎通すらままならなくなっているというのだ。

 靖国神社参拝問題は日韓関係にも大きな影響を与えている。4月末には韓国の尹炳世外相が訪日し、岸田文雄外相と会談する方向で最終調整が行われていた。従軍慰安婦問題を巡って昨年来ぎくしゃくしてきた日韓関係を修正する好機とみられていた。

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「アベノミクスのアキレス腱は「安倍首相の靖国参拝」」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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