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アフリカ経済は10年で2倍に 製造業のアジアからの移転も

英オックスフォード大学アフリカ経済研究センター所長 ポール・コリアー氏に聞く

2013年5月28日(火)

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 アフリカの成長は持続可能なものなのか。資源に依存し経済や社会が停滞する「資源の罠」に陥るリスクはないのか。そして、中国のアフリカとの関わり方は、国際的に受け入れられるものなのか。本誌特集「アフリカ 灼熱の10億人市場」連動の連載、今回はアフリカの政治と経済の世界的権威に聞いた。

(聞き手は日経ビジネスロンドン支局 大竹剛)

まず、現在のアフリカ経済の状況をどのように見ているか教えてほしい。

ポール・コリアー(Paul Collier)
開発経済学やアフリカの政治・経済を専門とするイギリスの経済学者。世界銀行の開発研究グループのディレクター、イギリス政府の顧問などを経て、オックスフォード大学アフリカ経済研究センター所長に就任。現在も国際通貨基金(IMF)や世界銀行のアドバイザーを勤めている。著書に「最底辺の10億人」「民主主義がアフリカ経済を殺す」(写真:永川 智子)

ポール・コリアー氏(以下、コリアー):過去10年、アフリカは容易に成長することができた。資源価格の上昇がその要因だが、それはアフリカがついに離陸するための基礎となった。しかし、アフリカ経済の離陸は、資源だけが要因ではない。経済政策は改善し、ほとんどの国でマクロ政策はかなり上手く運営されている。債務削減も達成し、2008~09年の金融危機の影響でアフリカ経済が崩壊しなかったのは、特筆すべきことだ。

 アフリカは、自ら経済に回復力があることを証明してみせた。それは、アフリカ諸国が過去15年間、慎重に政策運営をしてきた成果だ。同じ時期に先進国諸国がとっていた放漫な政策とは対照的だ。

 アフリカは、過去に自らが直面した危機から、マクロ政策の失敗がいかに悲惨な結末を招くかを学んできた。慎重に政策を運営して債務を抱えすぎないことや、合理的に柔軟な為替レートを導入することなどを失敗から学んでいる。

マクロ経済は大幅改善、ビジネスの「優等生」も登場

 確かに、ミクロで見れば同じような進展があるとはいえない。事業環境の改善はまだ不十分で、官僚的な体質や汚職など様々な課題が残っている。もちろん、国ごとに状況は異なり、ビザの取得に1カ月以上もかかる場合があるアンゴラのような国もあれば、汚職もなく安全で事業環境が非常に良いボツワナのような国もある。ルワンダも、マクロとミクロの両面で上手くいっている国の代表だ。

ルワンダは、「アフリカのシンガポール」と呼ばれるほど、行政手続きの電子化など事業環境の改善に積極的だ。

コリアー:その通り。現在は、モーリシャスをベンチマークとして改革に取り組んでいる。モーリシャスはアフリカの一部だが、金融市場ではアフリカの“オフショア”の地位を確立している。ルワンダは今、金融の分野でその地位を追いかけている。また、ガバナンスの面でも改善が進んでおりとても素晴らしい。

 ただ、これらは稀な事例とも言える。アフリカ全土で見れば、各国の間にはかなり大きな差がある。エチオピアには汚職はないが官僚的だし、ケニアとナイジェリアはともにかなりビジネス界に好意的である一方、アフリカにはまだビジネス界に懐疑的な国もある。政府の力が強い国もあれば、そうでない国もある。例えば、コンゴ民主共和国の政府は非常に弱いがエチオピアやケニア、タンザニア、ザンビアの政府は統制がとれている。

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「アフリカ経済は10年で2倍に 製造業のアジアからの移転も」の著者

大竹 剛

大竹 剛(おおたけ・つよし)

日経ビジネス記者

2008年9月から2014年3月までロンドン支局特派員。2014年4月から東京に戻り、流通・サービス業を中心に取材中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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牛島 信 弁護士