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「企業こそ公益」それでも儲かる理由とは

元環境事務次官に聞く日本企業の活路

2013年5月28日(火)

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 企業こそ「公共」を意識して事業を進めるべきだ――。元事務次官の小林光氏はそう持論を展開する。社会的責任を果たすために痛みを感じろという意味ではない。公共こそが、これから企業が「儲けていく」ための戦略になると考えているからである。

 環境省では「環境と経済」「地球環境」などに関わる諸問題を担当。京都議定書の国際交渉や地球温暖化防止法政などを主導してきた。現在は慶応義塾大学で教鞭を執るかたわら、「環境経営サロン」などで企業との協業策を探る小林氏に話を聞いた。

(聞き手は谷口徹也=日経エコロジー編集長)

近著『環境でこそ儲ける』(東洋経済新報社)では「ビジネスは環境経営で進化する」と指摘。公共を強く意識したビジネスの在り方を奨励しています。

慶應義塾大学政策メディア・研究科教授 小林光氏

小林:公益は官庁だけがやるのではなくて、企業を含めたいろいろな人の力を合わせて達成するものになってきたという意味です。言い方を変えれば、「政策」を実行するのは官庁だけでなく、社会を構成する人達の共同作業だということです。

 企業側から見ると、2つやり方があると思います。1つは、もともとの商売、つまり本業を通じて社会に貢献する。そしてもう1つは、従来の商売のやり方を少し変えることで、公益に利する方向に持っていくというものです。

 消費者も巻き込んで、という側面もありますから、立場が違う人達の二人三脚というか、三人四脚という進め方になりますね。私は「共進化」という言葉を使っています。これは、もともと生物学・生態学で使われていた概念です。

 例えば、昆虫が草を食べることについて当てはめてみます。草は食べられてしまうと困るので、昆虫が嫌がる化学物質を出して防御する。すると今度は、それに耐性を持つ昆虫が育っていく。お互いを絶やしてしまわないよう、共に変化、進化しながら安定した関係を作り上げる。これを共進化と言います。

 人間の社会も同じで、今は、いろんなステークホルダー(利害関係者)と一緒になって公益を達成するというのが当たり前の姿になってきています。

行政と企業の「分業」が成立しなくなった

そういうことが当たり前になってきた時代背景は何でしょうか。

小林:いろいろあると思いますが、1つは財政問題です。今は、官庁がたくさんのお金を持っていて、人もいて、何でもできますという時代ではなくなった。昔は、政策はお国がやって、民間は儲けていればいい、という完全分業だったのですが、それが成立しなくなりました。

 言い換えれば、政府が“貧乏”になったともいえる。政府の能力だけでは、とても公共を実現できない。社会主義だって破綻するのですから、むしろ民間の力を使おうという発想になった。これは大きな転換点になったと思います。

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「「企業こそ公益」それでも儲かる理由とは」の著者

谷口 徹也

谷口 徹也(たにぐち・てつや)

日経ビジネスベーシック編集長

日経ビジネス、日経情報ストラテジーの記者などを経て、2002年日経ビジネス香港支局特派員、07年日経ビジネス副編集長、09年日経ビジネスオンライン副編集長。12年日経エコロジー編集長。14年ビジネス局長補佐。16年1月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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