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背景には「投資家の意識変化がある」

企業が短期的・中長期的にどのように価値を創造しているか

  • 外薗 祐理子

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2013年6月20日(木)

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 リコーは2012年11月、「サステナビリティレポート2012」を発行した。昨年度までは財務、社会、環境の3つの分野、「アニュアルレポート」と「社会的責任経営報告書」「環境経営報告書」で情報開示してきたが、今年度から統合して1冊にした。いわゆる「統合報告書」である。

報告書で企業活動全体を俯瞰、専門情報はウェブサイトに
リコーが発行した統合報告書

 同社が報告書を統合した背景には「投資家の意識変化がある」とリコー広報室の梅澤信彦シニアスペシャリストは言う。投資家が投資判断をする際、財務情報はもちろん、非財務情報である環境(E)や社会(S)、ガバナンス(G)といったいわゆる「ESG要因」が重要になってきている。そこで財務情報と非財務情報を同時に開示しようと考えたのだ。

 単なる業績や結果の報告に終わるのではなく、方針や戦略、背景にある考え方も紹介することで、企業活動を包括的に理解してもらうことを目指した。環境会計といった詳細な数値データはウェブサイト上で公表し、紙の報告書では割愛した。

2013年末に基準を発表

 目下、統合報告の開示に向けた動きが国際的に進行している。CSR(企業の社会的責任)報告書作成のガイドラインを策定する国際組織、GRI(グローバル報告イニシアチブ)によると、2012年3月までの1年間でCSR報告書を発行した世界の2015社のうち350社が統合報告書だった。欧州では199社に及んだ。

 日本では現在約50社が統合報告を開示しており、2011年の約20社から大幅に増えた。企業のアニュアルリポートを制作するエッジ・インターナショナル(東京都港区)の梶原信洋社長は「2013年には100社以上が発行するだろう」と予想する。

 2010年、GRIはチャールズ英皇太子が設立した「A4S(持続可能な会計プロジェクト)」と共同で、統合報告の枠組みを開発するための「国際統合報告審議会(IIRC)」を創設した。IIRCは2013年末、統合報告として初の基準を世に出す予定だ。

 IIRCのポール・ドラックマン事務局長によれば「統合報告とは企業が短期的・中長期的にどのように価値を創造しているかの全体像が端的に表現されたもの」である。IIRCは価値創造のための「資本」を、「金融」「製造」「知的」「人的」「自然」「社会」の6つに分類。この資本を企業がどのように利用し、相互に影響を及ぼしあっているかを記載することで企業活動の全体像を明らかにする。報告の際には、情報の結合性や簡潔性を意識するように求めている。

 報告書の体裁について定型的な規定は設けておらず、企業はIIRCが示す基準や原則を自ら解釈して統合報告を作成する。冊子の統合報告書の作成をゴールにしていると誤解されがちだが、IIRCが推進するのは「統合的に報告すること(Integrated Reporting)」であり、書式は各社にゆだねられている。統合報告のために重要なのが「統合思考」だ。

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